ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

2022-03-01から1ヶ月間の記事一覧

警報を鳴らす

「はひふのか」メンバーで、とあるビルで打合せ。 帰り際、1階のドアが、内側からのみ開けられる設定になっていた。 何の気なしに内鍵を開けて外に出ると、 ビーッ、ビーッ、 と警報が鳴りだした。 よく見ると、ドアに小さく「内鍵は絶対に触らないでくださ…

招きシロ

職場の隣の部署の扉に、見た事がある猫ちゃん。 こ、これ、先日の『ミチカケ』『ミカヅキ』のチラシや~ん! 思わず中の方に声をかけると、 「色っぽいネコやったから、切り抜いて残してるねん」 とのこと。 切り抜かれたイラストは、マグネットになっていて…

禁糖

がんの先輩から、教えてもらったこと。 「砂糖の入ったものは控えまくった方がいいです。糖分はがんの養分やから。外食とか、市販の総菜も砂糖多いから注意かな。」 確かにPET検査は、糖ががんに寄っていく習性を利用してるしなぁ。 そんなわけで、糖分を制…

はたらくおじーさん

入院していた時、病室のゴミを集めに回ってくる高齢の男性がいた。 毎朝7時から、床を拭いたりトイレを掃除したり、常に働いておられる。 「毎日出勤してるんですか?」と聞いたら 「週に6日来てます」 「一日一万歩は歩いてる。こんなにしんどいと思わへん…

9人の翻訳家

友人に教えてもらった映画『9人の翻訳家』をNetFlixで視聴。 ミステリー小説『デダリュス』完結編を世界同時発売するために集められた、9人の翻訳家達。 出版社の社長は、情報が流出するのを恐れて、翻訳家達を隔離し、 外部と連絡を取らせないし、原本を20…

イオンモール

無印良品の店舗を検索すると、京都市の東や北にはほとんど見当たらない。 南区にあるイオンモール京都桂川へ。 改めて、イオンモールの大きさと人出に、びっくり。 一つの町と言ってもいいくらい。 ちょっとした田舎なら、学校や役場より、イオンに行けば知…

モス放題

同僚のA嬢が、帰り道「モスバーガーの金券があるで」と言う。 お正月に福袋で、3000円で購入したらしい。 3月いっぱいが期限だとか。 モスバーガー3000円分! 一人分にしたら1500円⁈ 何を食べよう? A嬢と待ち合わせの時間、モスの店の前でウキウキ考える。 …

宅の節電

3/16に起きた東北での地震の影響で、 3/22、東京電力から需給ひっ迫警報が発令され、 ・暖房の設定温度を20度にする ・使わない部屋の照明を消す など、節電をお願いされていた。 それとは関係ないが、3月上旬、京都の私邸でも節電されていた。 私が入院中に…

臓器の重さ

以前、友人の見舞いに行って、術後に体重が増える不思議を実感した。 himechiz.hatenablog.com 内臓を取ったのに、増えるってどゆこと?? 今回、私も増えた。 え?軽くなるんじゃないの?? 看護師さん曰く、点滴で水分をたくさん取っているから、術後は大…

復帰して激論

職場に復帰。 皆さん、私の不在中も復帰後も、カウンターやお昼当番など、カバーしてくれてありがとう。 机にうず高く積まれた起案や供覧に目を通す。 (あれ?この文面、変更するの?) とある箇所に引っかかり、そこから起案者と大激論。 立ちっぱなしで2…

医療用ボンド

退院の報告をすると、よく「抜糸は済んだの?」と聞かれるけれど 傷口は糸で縫ってはいない。 ボンドで接着されているのだ。 手術痕は、おへそが5cmくらいに延びた感じ。 最初は赤かったけれど、次第に黒くなってきた。 今はかさぶたと乾いたボンドの、パリ…

寄せ書き

入院中、同僚のA嬢からLINE。 「私ら(コロナで)お見舞い行けへんのやったら、石原裕次郎みたいに屋上から手をふったらどうや」 ありがたい。 けど、「そこまではいいよ」 と、必要なものの差し入れをお願いした。 すると、差し入れの中に職場の寄せ書きが…

賢い医師生活

病室で観ていたのは、『賢い医師生活』 韓国の医療ドラマ。 脳神経外科、産婦人科、小児外科、呼吸器外科、肝胆膵外科で勤務する40歳の同期5人を中心としたストーリー。 初期は「簡単な手術です」とか言ってたけど、中盤から「最善を尽くします」と言うよう…

ゼレンスキー大統領の芸

入院中、友人からメッセージ。 「不謹慎かもしれないけど、素人療法やけど、笑いの免疫力、信じてる。ウクライナ ゼレンスキー大統領 半裸でギターを弾く 股間でピアノを弾く」 動画がリンクされていた。 コメディアン時代のゼレンスキーさんの芸だ。 満員の…

海苔の佃煮

「のりのつくだ煮」など、今までほとんど食べたことがなかった。 入院に際し、「これ、持って行きよし」と渡された。 大丸で購入した、要冷蔵の高級品。 せっかくなので荷物に入れた。 病院食は煮物や和え物が中心。 温かいものは熱々で届くので、結構おいし…

養生生活

退院後は、実家で養生。 自宅に帰ると、洗濯はしたいし、家の汚れが気になったり、買い物から始めなきゃいけなかったりと、どうしてもバタバタしてしまう。 母の家なら、もう気にならない。 上げ膳据え膳に甘んじる。 疲れたら、眠る。 昼間は、散歩。 京都…

娑婆の風

手首のバーコードを切ってもらって、出所。 部屋の皆さんにも挨拶し、 病院を出たその足で京都御苑へ。 梅園と桃園で、外の空気を吸いました。 風を感じるのは、久しぶり。 車に乗って、ラジオを聞く。 イヤホン以外から音楽を耳にするのも、久しぶり。 シャ…

ご来光

病室の消灯時間は、21時半。 21時のドラマが、ちょいオーバーで見られる時間。 最初は寝られなかったけれど、だんだん慣れてきた。 朝は6時前に目が覚める。 まだ灯りのついていないロビーで、自販機の灯りを頼りに本を読んだりする。 東の空が少しずつ白ん…

栄養指導

栄養士さんが来て、退院後の食事についてのお話。 まずは日常の食生活を聞かれる。 こんなリストをもらう。 消化の良い食べ物から、バランスよく食べなさい、という指導だった。 がんに良い(悪い)食べ物を教えてくれるのかと思ったよ。 退院後、玄米食、糖類…

病室名主の役目

6人部屋に、1人ぼっちだった1週間前を経て、今や同室は5人。 コロナで見舞客もおらず、それぞれがカーテンを閉めてひっそりしている。 でも病室の先輩として、手術に向かう時には「行ってらっしゃい」、 手術を終え、ICUから帰って来た時には「おかえりな…

糞袋の背骨

患者図書室で借りた、杉浦日向子さんの『うつくしく、やさしく、おろかなりー私の惚れた「江戸」』(筑摩書房 2006)によると 江戸人が好んで口にする自嘲は「人間一生糞袋」というタンカらしい。 食べて糞して寝て起きて、死ぬまで生きる。 入院していると「…

東山花灯路出演中止

3/12(土)に平成女鉾清音会が出演を予定していた、京都・東山花灯路の八坂神社奉納が、中止となった。 京都府のまん延防止等重点措置が期間延長されたからである。 私は入院により、参加が叶わず、メンバーに託していた状況ではあったけれど 2年半ぶりの清音…

読書ベッド

昨日は動き過ぎたので、熱っぽい。 痛み止めをやめたのも原因かもしれない。 今日はおとなしくベッドで読書。 介護用ベッドなのか、電動で角度が自由自在に変わる。 「連動」モードでは、 まず膝が折り曲げられ 次に頭が持ち上がる。 一定の高さまで頭が上が…

コロちゃんと過ごす

傷の痛みも、日に日にマシになって来た。 咳をするとか、寝起きのタイミングで怖くなるけれど、起きてしまえば大丈夫。 大きなくしゃみができる人は、健康な証拠やな。 今日はレントゲンや歯の予定がないので、入院生活を満喫するとする。 課題は、臓器の癒…

テレビカード

刑務所で共通の価値を持つものが”たばこ”のように、病室では、”テレビカード”が貨幣みたいなもの。 1000円で950度数。 テレビ視聴、2分で1度くらい。 冷蔵庫を24時間冷やすのも兼ねている。80度数差っ引かれる。 昨夜、ドラマ「ミステリという勿れ」の視聴…

病室コミュニティ

6人部屋で、私と一緒の日に入院したKさんは 「大腸?それなら私もやったわ。大したことないわよ」と言った。 その後「私は”たんのう”」と、とても渋い顔をした。 (大変そうですね…)と同情した。 彼女は私の前日に手術した。 私が集中治療室から病室に帰る…

集中できない治療

歯医者さんのもっと大きいような強烈な明かりの部屋で、数人の青い手術着と白い医療者に迎えられ、あっという間に眠りに落ちて、 人の声が聞こえるな、と思ったら、目が覚めた。 そこから、自分では上下左右が分からない状態で、ガラガラとベッドごと運ばれ …

手術

今日は手術の日。 腹腔鏡でする予定。 研究に同意するために、山ほど説明と書類をもらった。 そのうちの1つの研究は、ガイドラインを変えるかもしれない、とのこと。 特別な病気じゃないけど、未来の治療に役立つなら、提供しよう。 論文になるのも楽しみ。 …

キレイキレイ

手術前に、色んなところをきれいにしてもらう。 まずはおへそのゴマ掃除。 5分前からオリーブオイルを垂らして、取ってもらう。 へその形は千差万別。 取り上げてくれた産婦人科医の手技次第。 今日はお風呂のお湯を張る日らしい。 2番風呂に張り切って行…

病室の音

今日から入院生活。 私のお部屋は、6人部屋の窓際。 空が見えるので、ずいぶん助かります。 コロナなので面会は禁止。 それでもパタパタと、常に誰かが出入りしている。 パタパタと早い足音は、看護師さん。 ズリッズリッと重い足音とカラカラ引く点滴は、…