ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

ヒラカタ・ノート

OMS戯曲賞リーディング公演

OMS戯曲賞リーディング公演当日。 リハーサルで他の作品も観た。 受賞作品3本とも、 工夫を凝らした朗読だった。 司辻有香さんの「愛と悪魔」は、 強烈だった。 若くて可愛らしいお嬢さんから、 あんな恐い言葉が紡ぎ出されるとは。 高校生が朗読しているよ…

織田作死して、カレーを残す

精華小劇場で場当たり。 きっかけが20ヶ所くらいあるのだけれど、劇場スタッフは快く対応してくれた。 京都へ移動する前に、 千日前で自由軒のカレーを食べる。 織田作之助が愛したカレー、だそうだ。 『虎は死して皮を残す。 織田作死してカレーを残す』 と…

貧乏臭い話

本公演が終わったところなので、 ニットキャップシアターの劇団員は 貧乏らしい。 休憩になると、金の話だ。 「あぁ誰か300万円ポンとくれへんかなぁ」とごま氏がつぶやくと 「300万もらったら、俺は295万貯金するね」と大木氏。 「俺は15万くらいの将棋盤を…

南国のフルーツ

リーディング用に編集された、新しい台本をもらう。 台本を取ろうとしゃがんだごま氏が 「あぁ、腹がつかえて胸が苦しい。俺はキャッチャー失格や」 とつぶやいていたのが印象的だった。 改訂台本は、会話を中心にした構成。 明転の段階から演出がつく。 な…

ノートを開く

今週土曜日のリーディング公演に向けて始動。 久しぶりに読む「ヒラカタ・ノート」 やっぱり、いい戯曲やわぁ。 今回は30分に凝縮させるとの事で、 試行錯誤してみる。 ト書きやシーンタイトルにだって、聞き応えある表現がいっぱいあるもの。 本に息吹を与…

号外!!

ごまのはえ氏の『ヒラカタ・ノート』がOMS戯曲賞の特別賞を受賞しました! めでたい! 最初、戯曲を読んだ時「こんなの演劇化できるの?」と思った本でした。 途中、何度も壁にぶつかり「エラい本書いたなぁ」といじめておりました。 でも、「今回は『前衛の…

新・KYOTO演劇大賞

な・な・なんと!新・KYOTO演劇大賞の大賞を受賞しちゃったよ~!!!うそみたい。観客賞も!!(実はこれが一番ほしかった。ありがとう、お客様!!)他に演出賞をごまのはえ氏が、演技賞を安田一平氏がもらいました。ニットキャップシアターに関わって、なん…

ヒラカタ・ノート本番

いやぁ、心配した割にはすぐにぐっすり眠りました。北枕にした甲斐がありました。今日は場当たり、そして本番。舞台は京都文芸会館用に、作り変えたセットです。曲の尺、照明変化、コロスとの合わせ・・・を確認します。朗読の量が曲の長さにうまく収まらな…

こんな日に…

ひどい・・・。こんな仕打ち…。ホールから帰ると、家の前が通行止め。じきに、ハロゲンライトの眩しい光と、ガゴガゴ騒音、振動。道を掘り起こして、ガス管を取り替える工事だそうだ。あたし、あした、本番なんですけど。寝ないと、声が出ないんですけど。何…

竜の子太郎

ニットキャップシアターHPの稽古場日誌が回ってきた。今回は、話題の株関連でまとめてみた。本日、ホール入り前日の訓示は、「再演マジックにかかるな。予定調和な演技はいらない。逆走するくらいの可能性を残して欲しい。だが、『貞淑な人妻が実は浮気妻…

母の不在

『ヒラカタ・ノート』で、私は童謡を一曲歌う。最初の台本では、違う台詞が書かれていたのだが、ワークショップで手遊びしている時、歌ってみたのが採用されたのだ。打ち明けると、12月の本番中は、なぜ歌うのか分かっていなかった。打上げの時、ごま君が…

自動の蛇口

女子の更衣室は女子トイレなのだ。稽古着に着替えようと、洗面台に服を置いていたらバサッと洗面所に落ちた。「オッ!!」と思った時には自動の蛇口から水がジャーッ。「オォッ!!」と慌てれば慌てるほど、水は出続ける。何で止められへんねん。どうしたらええ…

ロメオとジュリエット

今回の『ヒラカタ・ノート』は再演なので少々ネタバレするが、私はこの物語に出てくる「中野信夫」と「沢井かづえ」の二人が大好きなのだ。仲が良いけどカップルではない、この不器用な二人がとても愛おしい。この二人の練習をしているコロスたちにも、協力し…

東京ノート

昼、自主稽古の合間に芸術センターの図書室でビデオを鑑賞した。青年団『東京ノート』『ヒラカタ・ノート』と違って、100%会話劇だった。美術館のロビーという、ワンプレイスの芝居だった。ところで昨日の日記の解釈について、何人かから指摘を受けた。あれ…

にんげんっていいな

今日稽古場で「まんが日本昔話」の歌が流れていた。この歌の主体は、人間なのか違うのかで、紛糾した。稽古場では「これを歌っているのは人間だ」という意見が勝っていた。検証してみよう。『にんげんっていいな』 山口あかり作詞・小林亜星作曲くまのこ見て…

SOMEDAY

御所の梅の花がほころんでいた。『ヒラカタ・ノート』公演まで、あと10日。稽古で、朗読と足音の関係を「佐野元春みたいにリズムがこぼれてほしい」と演出された。♪誰でも いつかは 愛の 謎が解けて 一人きりじゃいられなくなる♪『SOMEDAY』の歌がずっと頭の…

チョコレート

聖バレンタインデー。昨日から、稽古場で大木湖南氏が「女子の皆さん、明日は下さい」と男らしく(?)主張していたので、ちゃんと用意した。一人に一個ずつ配った。配った数だけ、ときめいた。

ヒラカタ・ノート通し

2月26日の本番に備えて、『ヒラカタ・ノート』の通し稽古通し終了後、前回の公演を観て入団してきた、新人の若松さんに「こんなんやった?」と聞いてみた。若松さんは12月の『ヒラカタ・ノート』を観て「これは私の隣の人の話だ」と親近感を覚えて入団してきた…

節分

下御霊神社で節分祭をやっていた。鳥居をくぐると、甘酒をくれた。升でお神酒もいただいた。いい気分で自転車に乗っていると、衛星の岡嶋君に会った。「あそこの神社でお酒くれるよ~」と教えてあげると「ぼく、今から三宮で稽古なんすよ」と青白い顔で答え…

来るならひくな

稽古場で「風邪、大丈夫ですか?」と尋ねられた。ぬぅぅ、情けない。私のポリシーは「(風邪を)ひくなら(稽古場に)来るな、来るならひくな」であったのだ。劇団所属当時、座長から「風邪なんて気合で治る。気合が足らんからひくんや」と育てられてきたのだ…

2月公演稽古始め

ニットキャップシアター2月公演に向けての稽古始め。なんとこの劇団、一般の方や審査員の投票で、新・KYOTO演劇大賞に選出されたのだ。本選に進むのは3劇団。ここから金賞を目指す。作品は「ヒラカタ・ノート」12月に上演したところだが、役者に変更がある…

天城越え

石川さゆりさんがゲストで、紅白歌合戦の歴史を振り返っていた。20代で歌った『天城越え』と、2002年40代で歌った『天城越え』をつなげて観た。す、すごい。”凄み”と”情”と”弱さ”が明らかに増している。♪誰かに盗られるくらいなら、あなたを殺していいですか…

「ヒラカタ・ノート」終演

あ~、終りました。「ヒラカタ・ノート」たくさんのお客様にお越しいただき、ありがとうございました。打ち上げでは、楽団が登場しました。ウクレレやピアニカ、ギター、ボンゴと一緒に「悲しくてやりきれない」などを歌い、舞台美術の柴田さんに「芝居より感…

試写会

楽日の昼夜公演の間は、お楽しみ。映像の柳沼さんに『どうせ死ぬならさせてくれ』完全版の試写会をしてもらった。完全版と言うよりは、メイキング、かな。ヨーイ、スタートでごまのはえ君が駆け込む。屋上を、パンツ一丁で走る。揺れるお肉を堪能した。映像…

とうとう明日まで

開演前の板橋楽屋トークは、相変わらず絶好調だ。今日は、「インリン・オブ・ジョイトイごっこ」の、詳しいルールを教えてくれた。ごまのはえ氏によると、大木氏が『槍』だとすると、板橋氏は『くさりがま』のような存在だそうだ。演出の扱いを間違うと、自…

楽団

土日と火曜日は2ステージ。今日はマチネ(昼の部)とソワレ(夜の部)の合間、楽団で遊んだ。大木湖南氏がウクレレを弾いていると、門脇氏がボンゴを取り出し、朝倉詩ちゃんがピアニカを弾き、石本径代さんがギターを合わせる。石本径代さんは、路上で弾き語…

ストレッチ

稽古前、私が人気だ。正確に言うと、私のストレッチが人気だ。私が前にいた劇団で習得したストレッチのシステムがある。きっちりやると1時間くらいかかるが、体のいたる所の筋を伸ばす。それをやって下さいと集まってくる。ニットキャップにも、ちゃんとした…

ヒラカタ・ノート2日目

初日があけて2日目、ばっさりカットが入った。こうやって、お蔵入りになったネタがいくつあることか。それに伴って、段取りの変更。でも、確実にいいものになったよ。初日のお客さんも得したし、これからのお客さんもいいもの観れるということで。今日の、御…

京都演劇大賞受賞

開演前、板橋薔薇之介氏がうるさくてしょうがない。「ひめさん、インリン・オブ・ジョイトイごっこしましょうよ」とか言ってくる。ごま氏が「お客さんの反応、どうかなぁ・・・」と言うと薔薇氏「大丈夫だよ。(これは空気が悪いな)と思ったら、俺が客席に飛…

いよいよ

明日はいよいよ『ヒラカタ・ノート』の初日です。通してみて分かったけど、結構、私の比重が重い。私の一部分を、フル活用しています。客演に呼んでもらった甲斐があるというもの。日記じゃ伝わらなかったかもしれないけど、『ヒラカタ・ノート』、小品の割に…