ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

映画館でチェック

はひふのか映画『Moonlight Club The MOVIE』が、

映画館で上映されることになりました!

今年の2月、モダンタイムスで行った記念上映会にて

himechiz.hatenablog.com

と、つぶやいていた夢が、実現しそうです!

パチパチパチ!

 

今日は、その映画館で試写。

『Moonlight Club The MOVIE』はただいま、最終のカラー調整と音の手直し中。

(はい。完成版でお見せした映像より、さらに素敵な仕上がりを目指しております)

映画館で映像がどんな具合に見えるか、音の聞こえ方など、

確認のために一部試写してみました。

 

いや~、映画館で見ると、また変わるわね~。

音や画面への集中力と想像力が増して、

これまでの世界以上のストーリーが感じられる!

 

上映は10月上旬の予定。

最終調整と告知の準備に向けて、もうひと踏ん張りしますよ!

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外から祇園囃子

祇園祭、前祭の山鉾が建ちだした。

今年はコロナの影響で、23の山鉾のうち、11基のみ建立する。

 

この期間になると、じっとしていられない。

久しぶりに四条通りへ。

 

コーヒーショップでアイスコーヒーを飲みながら、祇園囃子に耳を傾ける。 

二階囃子が四条通りに響いている。

夏バテ気味の身体がシャキッとする不思議。

太鼓や鉦に合わせて、自然に揺れる。

道行く人も、鉾ばかり見ているから、落ち着きがなくても大丈夫。

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香りのさんぽ

香老舗、烏丸二条の松栄堂さんへ。

本店隣の薫習館、色々展示がありました。

 

江戸時代のお香の作り方をミニチュアで表したり、

香料の材料になる木や石やじゃ香の入ったカプセルをポンプで吸引して嗅ぐことができます。

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箱の中に頭を突っ込んで、松栄堂オリジナルのお香を聞いたりしました。

外から見ると、こんなことに。

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匂いは、バーチャルでは嗅げないものねぇ。

楽しい香りのお散歩です。

 

ミミズもオケラも皆ごめん

河原町通りで、木が伐採されている。

無電柱化の工事らしい。

間引いて切っているのが不思議だけど。

 

電線が潜ったら、地上はさぞすっきりするやろなぁ。

上下水道やガス管、他にもインフラがはりめぐらされている地中に、電線も通すなんて、地面の中はぎゅうぎゅうや。

 

みみずもおけらも皆ごめん 

 

あ、これは、草むらで立ちションする時のごあいさつやったな。

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くのいちへの道@無鄰菴

明神慈さんの「“着物の身体”を味わう講座『くのいちへの道』~初級編~」を受けに、無鄰菴へ。

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明神さんは高知出身。長らく東京でポかリン記憶舎という演劇集団にて劇作、演出などされ、一年半前に京都に移住し、このたび明恵上人の作品を完成させたらしい。

私は13年ほど前から、着物の所作など教えていただいた間柄。

 

======案内文======

日本人の「身仕舞(みじま)いの良い」身体を味わう講座です。
「着物は窮屈そうだ」「動きにくい」そんなイメージは捨てましょう。
着物=筒の中に身を委ね、身体の内と外を観察し、身体のゆるめ方や軸を見つけていきます。
講師は着物での身のこなし方、美しく無駄のない動きを体現してきた明神慈がユーモアとイマジネーションをたっぷり交えて指導します。
“洋装の身体”とは異なる身体感覚を味わいながら「和」の心と身体を身につけてみましょう。============

 

母趾球とかかとを意識して、身体を揺らしたり、ねじったりしながらしなやかさを会得する。

上半身は油断しても、下半身でオリオン座(座骨と膝と母跡球)をイメージして気を流すと、自然と所作がエロくなる。

原田知世みたいに『ふぅ~っ』て言って」とか

「ルミ子と賢也みたいに常に近くを通って」とか、例えがいちいち古くて的確。

正座を崩して座る重心とか、トイレに行くときの股割とか、着物の裾を地面につけずにスーパーの一番下の棚の食品を取るポーズとか、実践的な所作も教えていただいた。

 

汗はいっぱいかくけれど、浴衣が着崩れないのが不思議なところ。

「浴衣は汗をかいて、身体にそぐってきてからが良いのよ」というコメントも、目からうろこ。

今回は、カメラマンのSaiちゃんが、無鄰菴の庭園を浴衣で散歩した様子や、ポートレイトを撮ってくれました。

講座の前後で、どんなに変わったか、楽しみやわぁ~。

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役行者山と祇園祭

祇園祭の山鉾の一つ、役行者山のお話を聴きに、真謡会館へ。

役行者山保存会代表理事の林壽一さんのお話と、能楽師の分林道治さんによる御神体への装束付けを拝見。

  

国立博物館が15年かけた調査で、役行者山の金具が最古だと発表されたけれど、現物を誰も見た事がなく、町内一丸となって探し回った話や、

懸想品の飾りつけになると年配の方々が張り切って、若者の出る幕がないなど

楽しい現場のお話を伺った。

 

役行者山には、御神体が三体いらっしゃる。

葛城神と役行者一言主神。

中でも一言主神は、赤い顔に角が生えて、鬼みたい。

どうやら一言主神は、役行者から大峰山葛城山の間に橋を架ける仕事を命じられたが、顔にコンプレックスがあるため、夜中にしか仕事をせず、間に合わなくて役行者さんに怒られたらしい。

 

この一言主さんの胴体は、竹で編んである。

そこに布袋で補正をしてから、金襴緞子の袴、着物、陣羽織的なものを身に着ける。

おじいさんの代から着つけている、能楽師さんの手さばきの良いこと。

赤熊をつけると、一挙に迫力が増す。

このカツラは熊の毛だとか。昔の熊は、現在、連獅子等で使う赤熊より品質が良いそうだ。

「力髪」という、もみあげから出す髪もポイント。

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 役行者さんは、結構な垂れ目だった。

いつも暗い蔵の中で遠目に観ていた神様達、お顔をじっくり拝めてとっても嬉しい。

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命名権

前の自転車は、グッキー号という名前だった。

A嬢が見た途端、「歯ぐきみたいな色やな」と言ったからだ。

 それから「今日はグッキーで来てるんか?」という具合に使われるようになってしまった。

 

今度の自転車は、私が名前をつける!

A嬢が、「見せて」と言うけど、まだ見せない。

名前…どうしようかな?

「茶」と書いた急須型のベルが付いているから『お茶のすけ』ってのはどうかな?

 

A嬢が

「茶」やったら「急須の『キューちゃん』は?」

「ブンブク茶釜」の『ブンブ君』は?」と横から口を出してくるけれど、却下する。

 

ある日、A嬢からLINEが届いた。

「茶ビンくん、めっちゃいいやん。めっちゃカッコイイ」

また新たな名前を付けてきた。

てか、こっそり私の自転車を見たようだ。

 

もう!

私が名前つけたいのに!

でも、”茶ビン”って、”はげちゃびん”みたいで、かわいいかも。

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おかしれえ

高杉晋作の辞世の句

「おもしろき こともなき世を おもしろく」

は有名だけど

コロナがまん延して以降、単調な日常を持て余すことが多い。

コロナ対策やオリンピック、国の政策にももやもやする日々。

 

そんな時、「おかしれえ」とつぶやいてみる。

大河ドラマ『晴天を衝く』の平岡円四郎の口癖である。

 

なんだか世の中が面白くなった感じがして、一瞬気が晴れる。

それと、自分がいち早く良いものを見つけた気になれる。

 

「おもしろき ことなき世でも おかしれえ」

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テレビマンの発想源

劇団そとばこまち時代の先輩、小松純也さんが母校の京都大学で講演した内容が、YouTubeで公開されました。 

小松さんは、卒業後フジテレビに入社して、バラエティ番組を中心に制作に携わり、最近は独立して『チコちゃんに叱られる』や、配信の番組も手掛けているそうです。

 

大学生の頃は、公私共に大変お世話になりました。

劇団時代は『冬の絵空』『Zizzy』『お前を殺しちゃうかもしれない』など、

壮大な物語をヘンテコに書き、時々役者や演出をしておられました。

 

穏やかさとパッションの振れ幅の大きい先輩で、『冬の絵空』を劇団新感線と合同公演した時は

「あ~古田さん、そんな感じです。」と、古田新太さんにニコニコしていたかと思えば

振り返りざま「イヌー‼」と犬役の役者達に怒鳴りだす、ギャップの激しさにおののいたものでした。(『冬の絵空』の仮タイトルは『ワンワン忠臣蔵』でした)

 

劇団ではよく、「今、世の中で面白い事は何か」を語り合い、作品を作っていました。

今回の講演で、小松さんは「『分析』は後付けで何とでも言える。まずは『ときめき』と自分なりの『直観』が大事」、と話しておられました。

「楽しくなければテレビじゃない」と謳われたテレビの一人勝ちの頃から、震災を経て、多くの人に伝わる内容を模索した、時代を通じた実感なんやなぁ、と深く納得しました。

 

面白いエピソードがたくさんあり(無観客じゃなければ、盛り上がっていたはず)、中でも、

チコちゃんの構想が10分くらいでできたこと。チコちゃんは、娘さんの似顔絵がスタートで「これじゃ人気が出ない」と言われてちょっと傷ついた話が面白かったです。

あと、スマホの恐ろしさを語る時に「気がつくと、『花田美恵子さん、180度開脚に絶賛の声』という記事を読んでいておののく」というネタを選ぶセンスも最高でした。

 

少し東京ナイズされた優しい先輩、またいつか鬼の形相で「どちゃくそ小突き回すぞ」とおっしゃる現場で遭遇したいです。

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 ※『Zizzy』のパンフレット写真より

壁の自転車

新しい自転車の話をしよう。

彼(自転車)と出会ったのは、近頃の自転車チェーン店ではなく、先代から続いている個人経営のバイク屋(兼 自転車屋)である。

 

過去に何度も盗難にあった身としては、自転車の選択基準は”目立つこと”。

たとえ盗難されても、街中で「それ!私の自転車!」と見つけられるものが望ましい。

あと、トンボ型のハンドルが好き。

 

その自転車屋で見回したところ、しゃれた自転車は皆無であった。

ただ壁に、自転車の骨組みが吊ってあった。

緑色で軸に「COP15 CYCLING京都TOUR COPENHAGEN」と書いてある。

「これは売り物ですか?」と聞くと

自転車屋「売っても良いけど、これは新車じゃないですよ。過去にイベントで市長が乗ってます」とおっしゃる。

「ここで作ったのですか?」と聞くと

自転車屋「いえ、自転車の組合で作ったものが、(イベント後)ここに来たんです」

 

壁からおろしてもらうと、パーツがそれぞれ凝っている。

タイヤが細い。

ベルがお茶の急須の形。

7段切り替え。

これほどオリジナルな自転車はない。

 

なので、決めました。

門川市長が乗っている様子は、ここに見つけました。

kyoto-daisakusen.jp

 

よくわからないけど、これからは「Do You Kyoto?」のメッセージと共に走ります!

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