ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

カレーと村民

『カレーと村民』英訳版

2021年に上演したニットキャップシアターの『カレーと村民』が配信されました。 英語、中国語、スペイン語、フランス語、日本語の字幕がついているようです。 てことは、世界公開?? 2027年1月25日まで。 明治時代の吹田村をご覧いただけたら嬉しいわぁ! …

カレーと社会

3年にわたる公演「カレーと村民」公演が終演しました。 吹田メイシアターは緞帳を使ったので、文字通り”幕を下ろし”ました。 3年かけて煮込んだ芝居に、たった3回の稽古で合流した千田訓子さんは脅威の溶け込み力でした。 それどころかスパイスにもなり、お…

3年公演

吹田メイシアター公演初日。 2020年3月に稽古を始めてから、3年越しの公演だ。 振り返れば、コロナと共に歩んだ芝居となった。 舞台美術をマス目状にデザインしたり、役者同士の距離を取ったり、ゴーグルをかけて稽古をしたにも関わらず、 2020年6月に予定し…

浜屋敷

明日から始まる『カレーと村民』の吹田公演。 この芝居は、吹田村の浜さんのお宅が舞台になっている。 浜さんは庄屋さん(上層農民)の家で、 村民が集い、字が読めない人が新聞を読んでもらったりしていたらしい。 そんな歴史と芝居を結合させた映像がYouTu…

ビールと正露丸

2/18(土)-19(日)に迫ったニットキャップシアターの『カレーと村民』 作って、寝かせて、煮込んで、凍らせて、スパイスを加えて、味変して、 3年越しの味わい深い作品になりました。 吹田には、アサヒビールや正露丸の工場もあるそうです。 お芝居にもサラッ…

微集団シーン

2月に上演する『カレーと村民』吹田公演に向けて、稽古。 次回はキャストに1人、変更がある。 1人代わると、芝居の景色も変わって刺激的。 ごまのはえ氏の演出は、細に入り丁寧に。 群像シーンで1つのテーマに向かわない。 言葉足らずで抗議する人、和を大…

パパゲーノ効果

先月上演した『カレーと村民』は、洋行帰りの次郎が パパゲーノとパパゲーナのアリア 『パパパの二重唱』を歌っている声から始まる。 ♪パパッパ パパッパ パパパパパパパパ♪ 門脇氏の歌声とぶれない音程が素晴らしかったけれど 母親役の私としては、訳の分か…

APAの圧

今回宿泊した、APAホテル。 連泊すると、シーツ交換を省きます、とのこと。 ドアの前に下のステッカーを貼ると、部屋の掃除も省き、アメニティを袋に入れてノブにかけておいてくれる。 エコで良いな、と思う。 ドアノブにかけられていた袋の中にはナイトウェ…

東京公演閉幕

おかげさまで、東京公演6ステージが無事に幕を下ろしました。 オリジナルキャストで千秋楽を迎えられたこと、この時期では奇跡です。 お客様、関係者の皆様、ありがとうございました。 最終日の昼食は、ひと足早く帰京したごまのはえ氏より、カレーの差し入…

腰紐の保管

『カレーと村民』で共演している亀井妙子さんは、旅公演上手。 出発の数日前から荷造りして、搬出に間に合わせ、 帰りはゆうパックで箱に詰めて郵送。 ハンガーも、手洗い用のたらいも自分で準備。 そんな亀井さんが仲谷嬢にアドバイスしているのを小耳に挟…

戦争の後始末

『カレーと村民』3日目終了。 芝居は有機的に成長している。 お客さまも、日ごとに柔らかく受け止めてくださっている様子。 細かな手応えを実感できる、幸せな日々。 今日の夜に観に来られた国会議員さんは 「今日の芝居を観て、ウクライナの戦争の事を思い…

先輩の感想

『カレーと村民』の初日が明けた夜。 劇団時代のM先輩が感想をメッセージしてくださった。 そう言えばM先輩に私の芝居を観てもらったのは、退団以来初めてかも。 私の役の背景のこと、村民の関係性のこと、衣装のこと、 本当に一回しか観てないの?ってくら…

上下の距離

東京に着いた。 久しぶりの首都は、とにかく上下移動が多い。 電車は、下って乗り換えて、上って乗り換えて 下って下って下って地下鉄に乗って また上がって上って上って地上へ。 地図上では近いけど、歩いた距離にすると、相当になると思われる。 東京の人…

ブラピはん

「最悪が止まらねぇ。」と、お困りのブラッド・ピットに見送られて、東京に行ってきます。 「最高」とはいかなくても、 公演の「最善」が続きますように! ニットキャップシアター 第42回公演 『カレーと村民』東京公演 8月26日(金) 19:008月27日(土) 13…

東京へもPiTaPa

東京行きの準備。 今回、新幹線チケットの配布は、なし。 交通系ICカードで入れるらしい。 澤村氏が全員分を手配してくれた。 へぇ~、自分の持ってるPiTaPaで入れるの?? 自分のICカード使うのに、自分でお金、払わんで、ええの?? 仕組みはよく分からな…

1年半カレー

週末の本番に向けて、最後の稽古。 通してみた。 昨年3月に京都での本番を経て1年5カ月。 一旦凍らせて、チンしたカレーのごとく、芝居がよみがえった。 解凍しただけじゃなく、凍っている間に熟成された気がする。 村民各人の気持ちの流れとか、村民同士の…

まだまだPCR

SNSでは、関係者のコロナ陽性により、公演中止のニュースが、飛び交っている。 以前と違うのは、中止一色ではなく、他のキャストの陰性が確認されたら代役で上演するパターンができたこと。 『カレーと村民』チームも、東京公演に備えて、PCR検査。 私は今回…

ひめいなり

『カレーと村民』の稽古場に、Reiさんが差し入れを持ってやって来た。 いただいたのは、いなり寿司とカレーパン! このいなり寿司が、京都風(⁈) 小さい。 舞妓さんのおちょぼ口にアレしてるのかしら? 味は7種類。 ゆず、ごま、しば漬け、おじゃこ、わさび…

夏芝居

『カレーと村民』の設定は、明治38年9月1日、日露戦争が終結した日である。 夏だから、セミが鳴く。 麦茶を飲み、汗を拭き、うちわであおぐ。 この暑さが、京都の3月公演では舞台上だけの出来事だった。 今回は季節がリンク! 出演者が、麦茶や冷やし飴を飲…

明治のことば

『カレーと村民』の稽古に合流。 この作品は、村民が主役なので、色んな人の思惑が、色んな関係で表れる。 それが連動して、ある時大きく動いたりする。 演劇、楽しい♪ 東京公演に向けて、見やすくしたり、細かい部分を調整したり。 ごまのはえ氏の台本は、…

リメンバー台詞

『カレーと村民』東京公演に向けて、セリフのおさらい。 もう映画のセリフは忘れても良い(はず)なので、記憶を入れ替える。 『カレーと村民』京都公演から約一年半! 出てこい!海馬の記憶! いや、こんな解説もあった。 ===記憶は、保たれる時間によっ…

ロシア、おそろしい国

今月は、東京へ行くのです。 ニットキャップシアター『カレーと村民』が、やっと東京で上演できるのです! 日露戦争が終わった頃の、大阪吹田村の人々の話。 明治時代にも、平和な村でも、それぞれが戦争に影響を受けていた。 昨年3月、京都公演を上演した当…

じっくりと煮込んだ版

死んだ子の年を数える、ではないけれど、 本来なら今日(5/7)から初日を迎えた東京公演。 政府からの「無観客開催」要請を受けて、3月に上演した舞台映像を配信開始します。 京都公演中、カメラは複数ステージ入っていたので、良いところをピックアップ。 あ…

荷ほどき

東京公演に向けて荷造りしていたトランクを、荷ほどき。 楽屋履き、 足袋、 ヘアメイクセット、 東京滞在中の移動や注意事項等のガイドライン 台本などなど。 昨年春にもらった資料を読み直してみたりして。 髪を伸ばす必要もなくなった。 もうここまでロン…

カレー村の解散式

『カレーと村民』東京公演の中止に伴い、稽古の予定が最後のミーティングに代わりました。 中止のいきさつや事務連絡等の後、せっかくなのでオンライン飲み会。 京都公演の舞台上でのハプニング、役者同士のダメだし、ホメ出し、演技の解説など、これまで話…

東京公演再中止のお知らせ

5/7(金)~5/10(月)に予定していた東京公演が、緊急事態措置等の要請を受け、残念ながら再度中止になりました。 劇団からのお知らせは、以下をご覧下さい。 knitcap.jp こんな時だからこそ、”村民”が”国民”に組み込まれていく時代の空気や、様々な人の考え、…

カレーの涙のわけ

母と電話していて、『カレーと村民』を観て泣いた理由を聞く。 2年前、美山で泊まった家の玄関にあった札を思い出したらしい。 himechiz.hatenablog.com (あの田舎にも戦争に行った青年がいて、帰ってこれなかったんやなぁ) …って、あれれ?? 母は美山に…

『カレーと村民』東京公演再決定!

東京およびその近辺の皆さん! 2021年1月に延期になった『カレーと村民』の東京公演日程が決定しました! 5月、ゴールデンウィーク明けの5ステージです。 明治38年、日露戦争が終わった夏、吹田村の村民がワイワイするお芝居です。 色々繰り下がって、冷やし…

オンライン配信は3/31まで

今月上演したニットキャップシアターの配信期間が間もなく終了します。 『カレーと村民』は、歴史や戦争を表現したまじめな社会派演劇だと思っていたけれど、他の演劇と比べて、自覚しました。 今回も、オリジナル路線! 小劇場の匂い、ぷんぷん。 議論下手…

廃墟好き?

新しい劇場の近辺は、目印になるようなものがほとんどない。 鴨川、くらいかなぁ? 楽屋から見える景色は、こんな感じ。 蔦の絡まるビルが、映画になりそう。 「廃墟好きにはたまりませんねぇ」と誰かが言ったので、 帰り道に廃墟的な風景をパチリしてみまし…