ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

3年公演

吹田メイシアター公演初日。

2020年3月に稽古を始めてから、3年越しの公演だ。

振り返れば、コロナと共に歩んだ芝居となった。

舞台美術をマス目状にデザインしたり、役者同士の距離を取ったり、ゴーグルをかけて稽古をしたにも関わらず、

2020年6月に予定していた京都公演は中止。

2021年1月の東京公演も、1週間前に中止決定。

結局、1年間日の目をみない公演となった。

一度もマスクを外した顔を見た事がない役者もいた。

 

何とか2021年3月、平日のみで京都公演は上演。

飲食店は21時までに制限されていたので、お客さんが帰り道コンビニでいなり寿司を買うという行動が流行した。

5月の東京公演は、またしても中止。

オンラインで解散式を行った。

稽古や本番中、雑談もはばかられていたので、オンラインで飲み会をして、やっと打ち解けた。

 

それから2022年8月に東京公演が上演できることになった。

度忘れた台詞を大脳皮質から引っ張り出して思い出す。

この頃は、コロナ陽性者が出たとしても中止にはせず、代役で上演するという覚悟で臨んだ。

 

そして最終地、2023年2月の吹田公演。

もう台詞はそれぞれの身体にしみこんで、熟成どころか、寝かせて発酵したくらいのコクが生まれている。

皆さんリラックスして、楽屋もずいぶん賑やかになった。

そして、この3年で世の中もすごく変化した。

 

私と言えば、3年同じ役、同じセリフを言って来たけれど、毎回が新鮮。

何なら今日も間違った。

上演できる幸せ。お客さんにライブで届けられる奇跡。

明日も集中して、おまんを生きよう。

ニットキャップシアター 

カレーと村民 | ニットキャップシアター 第42回公演

2023/2/18(土) 14:00

2023/2/19(土) 14:00

上演時間:105分

会場:アクセス:メイシアター 中ホール

チケット