叔父が入院しているとの報せを聞いて、お見舞いに行く。
光善寺駅で降りて、駅員さんに病院バスの乗り場を聞く。
「この出口をまっすぐ行って、左に曲がった銀行の辺りに停まります」
私の後ろで男性の気配があった。
あの人も駅員さんに用事があるのかな?
出口を降りたところで、道がたくさんあって戸惑う。
「ここを真っ直ぐ渡って、あの道を左ですよ」
と、中年の男性が教えてくれた。
「あ、ありがとうございます」
暗い道を進んで左手に、JAバンクが出てきた。
これかな?銀行って…?
もっと先にも「銀行」の看板が見える。
そこへ行くと、さっきのおじさんがまた現れた。
「この辺りにバスが来ますよ」
「す、すいません」
銀行のATMの入口で待っていると「〇〇病院」と書かれたワゴン車が通りかかった。
あのおじさんは、天使だな。
お導きがなかったら、きっとたどりつけなかった。