ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

五男坊

病院には着いたけれど、部屋番号が分からない。

面会19時までに、あと20分。

唯一連絡先を知っている叔父の次男君には連絡がつかない。

母や伯母、伯母の長男、1階ロビーで色々連絡している間に10分前になってしまった。

長男君と連絡がつき、たどり着いたら5分前。

長女ちゃんが看病をしていた。

 

叔父さん、一生懸命息をしていた。

長女ちゃんが「おとん自慢のチエちゃんが来たで」と声をかけると

うっすら目をあけてくれた。

 

小さい頃から知っている叔父さん。

お寿司や祇園のスナックに連れて行ってくれたこともあった。

「千栄はええ子や、言うてたで」と、父の言葉を教えてくれた。

 

「色々ありがとう。恩返しはできないけど、お見舞いくらいやったら来れるしな」

と告げて、面会時間を15分ほど過ぎて病室を出た。

 

五人兄弟の末っ子の叔父は、優しくて怖がりだったけど、がんばっていた。

叔父さんが逃げずに一生懸命な姿を見れて良かったよ。

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