ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

生きる

昔の仲間の訃報を知る。
華奢な容姿だけど、しっかり者だった。
しっかりと、色んなものを整理し、遺書を書いて旅立ったらしい。

祇園祭で足はパンパンなのに、
色々、色々考えて眠れない。

好きなバンドがこれからどんな歌を出すか
おいしいものが食べられる幸せとか
気の合う人と出会いがあるかもしれない
そんな可能性をみんなあきらめてしまうほど、
絶望してしまったのか。

生きる。生きる。しぶとく生きる。
生きることが、生きている者のできること。

生き続けてほしかった。

ギリギリまで生きようとしてがんばって
最期に「ありがとう」と言って亡くなった父は
私に色々な教えを遺してくれた。

彼女の死を、どう受け止めていいのか私には分からない。

いい曲を聴いた時、
おいしいものを食べた時
これからは彼女の影を感じるのだろう。

新しい浴衣を買った。
来年の夏、生きるために。