ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

ヒポクラテスたち

大学の文化祭で「ヒポクラテスたち」を観賞。

ヒポクラテスたち」は、1980年の医学生達の青春を描いている。
監督の大森一樹さんは、京都府立医科大学出身。
2浪で入学し、8年かけて卒業して、医師国家試験を7回目で合格されたたそうだ。
(当時は、国試が年に2回あったとか)
この作品は卒業した年に撮影したらしい。

出演者は古尾谷雅人伊藤蘭柄本明阿藤海内藤剛志斉藤洋介森本レオ角替和枝原田芳雄など、その後も活躍している俳優さんが勢ぞろい。
手塚治虫北山修など医師免許を持っている人も医師役で登場。
鈴木清順監督は、コソ泥の役だ。

この映画は図書館司書とのロマンスがある。
図書館のシーンで、阿藤快さんがIndex Medicusをパタパタ開いている。
時代やなぁ。

「デモに参加する」と言って時代祭の行列で巡行しているシーンもある。
本物の巡行に斎藤さんが加わって撮影しているのだけど、タバコを吸いながら歩いている人もいる。
時代やなぁ。

医学生が病気のことを学ぶほど、(自分はこの病気じゃないか)と思うなど
リアルにモラトリアムな様子がよく描かれていた。
蘭ちゃんの演じた役は、本当の同級生の話らしい。
描かずにはいられなかったことも、なんとなく分かった。

映画も面白かったけれど、医学生について理解できたのも貴重だった。
この機会に見直せて、監督のお話が聞けて、よかったのです。