ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

市電時代の巡行

京都は祇園祭が始まっています!
コンチキチンと辻々から聴こえてくる二階囃子が耳に涼しい。

京都に市電が走っている時代の巡行の話を囃子方さんに伺った。
四条通りの真ん中に線路があるので、
山鉾は遠慮して北側を巡行したらしい。

南北に走る架線は切ってあるけれど、
鉾の屋根スレスレにブラブラしている。
「絶対触ったらあかん」と大人達に注意されたとか。

当時、厄除けの粽は売っておらず
関係者が知人に配るものしかなかったので
一般の人は、鉾の上から投げられる粽が貴重な入手源。

鉾から降りて来た子供の囃子方など
ちまき頂戴」と言われてカバンを開けたら最後、
ハイエナのように人が群がって
すべての粽を奪われてしまったという話。

巡行の後には、投げられた粽が架線に引っかかっていて
電気を通す前に、市電の方が竿で取っていたとか。

聞いた話を友人にしたら、「イライラ棒みたいな感じ?」と聞かれた。
電線に触れそうな、鉾の真柱。
にゃるほど!