ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

意識して、見ない

稽古終わりで特急電車に乗ると、
私と同時に4人がけの向かいの席にきよぴーが座った。
関西で活躍するDJの谷口キヨコさんだ。

文庫本を読んでいる。
すらりとした美人だけど、OLっぽく阪急電車に溶け込んではるなぁ。

今はプライベートやし、あんまりジロジロ見たらあかんよなぁ。
と、携帯を開く。
先日きよぴーのラジオを見学に行った友達に
「今、きよぴーが目の前にいる」とメールを打つ。
ジロジロ見られないので、あえて天井や窓の外を見る。
視線のルートも山なりを描き、不自然なくらい、見ないように努める。

途中で人が降り、シートに2人だけになってしまった。
こういう時、「ファンです」って声をかけられると嬉しいのかなぁ。
きよぴーは本を閉じ、イヤホンで音楽を聴きだした。
私も黙って野球漫画を取り出し、読み始めた。
ちょっと懐かしめの作品。
野球狂の詩子」にちなんでいる。

きよぴーの視線がチラリと動くのを感じた。
遠慮して、さりげなくチラチラ見てはる。
うふふ。これで引き分けよ。