ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

梅鉢柄

待ち合わせに「お待たせ~」と合流すると
「あらそれ、私のデザインした柄だわ」
と、私の持っている日傘を見て言われた。

Kさんは、テキスタイルデザイナー。
「『梅鉢』って呼んでたんだけどね。日傘に使われるとはね~」

自分で作った柄は、その時点で何に変身するか不明らしい。
「町で偶然、自分がデザインした製品を見かけると、じ~っと見てしまうの。
怪しい人だと思われてるだろうね」

そう言えば、Kさんは私がお芝居で着用したウェディングドレスも
「2着あったわよね?」と見破ったのだった。

その後、通りがかった民芸品店で
「これこれ、この絵柄も私がデザインしたのよ」
と、草履を手に取った。
さくらんぼ柄。
「『おばあちゃんの原宿巣鴨でロングセラーなのよ。
おかげで新作を作らせてもらえないの」とか。

布柄の視点で町を眺めると、また違う風景が見えてくるなぁ。
私もおばあちゃんになったら、さくらんぼ柄が好きになるかしら?
今は”パンダ”と”まゆまろ”に弱いけどね。