ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

西陣の旦那はん

西陣界隈をサイクリング。
予約して、暮らしの美術館 冨田屋さんに行ってみる。
「明治期の典型的な大店の町家として国の登録有形文化財の指定を受けて」いるとか。

家の造り、年中行事、祖先の暮らしぶりなど、
おかみさんが説明、案内してくださった。(2100円コース)
今は端午の節句のお飾りの時期。
写真はおひなさんみたいな五月人形の家来です。

すごかったのは、家の中に井戸が2つ、蔵が4戸(か3戸)、神棚が10社あること!
屋形船を模した天井の下、継ぎ目のない赤松の廊下をしずしずと夢の世界へ渡ると
能舞台や茶室がある奥の間へ!

能舞台は、一畳分のスペースに檜を敷き、床下に甕が置いてある。
背景には絵ではなく、本物の老松が植えてある。
主人自らが能を演じたらしい。

昔のお金持ちは招待者として、プロデューサーであり、ガイドであり、役者やったんや。
習い事も家の設計も、神棚のお世話もしなあかん。
あぁ忙しい。楽しそうやけど忙しい。

呉服屋のお商売やってる暇は、きっとなかったやろなぁ。
そっちの方は、おかみさんや番頭はんがやってくれたはったんやろなぁ。