ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

普段の刈番茶

昨日いただいたお茶は、とても香ばしい香りがした。
「『柳櫻園』というお茶屋さんで買うたんよ」と聞いて、寺町二条へ。

丁稚さんらしき店員さんが先客に説明していた。
今は立春から八十八夜を過ぎたところらしい。
新茶が旬だ。
ほうじ茶は、葉と茎に分けて煎られているそうな。
立派な缶に入っている。
先客は、新茶とほうじ茶を買って行った。

「あのう、普段に飲むお茶はどれですか?
香ばしくて煮出すお茶なんですけど」と聞くと
「あぁそれは、刈番茶ですね。」
と、手元の木箱から茶色い袋を出してくれた。
「これは、エコなお茶です。
店頭に飾っているお茶の部分を除いて、本来なら捨てるところばかりを集めて煎りました。
茎も葉も、中には焦げているものもあります。
これは京都の人しか知りまへん。
お客さんにも出すお茶やありまへん。
その代わり地元の人は毎朝、これを2リットルくらい作って自分達で飲むんです。
300gで2週間分くらいですね」

確かに黒くなった葉や蔓のようなものも交じっている。
燻製みたいな匂い。

これでお茶を作った。
独特ば香ばしさ。

一緒に行ったY嬢は
「一人暮らしなら煮出すのが面倒くさくて、淹れなくなりますよ」
とアドバイスしてくれたけど、今は愛飲する気、満々よ。