ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

もう一つの日本

実家へ帰ると、ラジオ。
母がラジオ派なのだ。
しかもAM、チャンネルはNHK第一放送である。

お正月から夜回り先生
「昨年は電話をかけてきたうち自殺者が何人、
未遂が何人・・・」
などの放送を聴いて、滅入ってしまう。
「隠し芸大会」でもいい、せめて賑やかになりたいと
テレビをつけたものの、ラジオに雑音が入って断念。
 
ご飯を食べながら渋々聞いていると
「水谷先生の接しておられる状況は特殊な例ですが・・・」
と話し始めたのは内田樹さん。
私が最近、むさぼるように読了した『街場の教育論』の著者だ。

おおぉこれは・・・。
そう言えば内田さんのブログに「ラジオの収録をした」と書いてあったなぁ。

母がお風呂に入るため、ラジオを消したにも関わらず、また電源を入れる。

ノーベル賞益川敏英さん、柔道金メダリストの石井慧選手、免疫学者の多田富雄さんなどのインタビューにバッサバッサと斬新なコメントを寄せていた。

元国連代表の方の意見に
「経済で世界のトップレベルに立つ事だけが日本の向かうべき道ではない。
日本は紛争の地に介入してどちらかの味方に立つのではなく、
平和な、テロのない、サービス上級の国として
世界中の人に”一生に一度は行ってみたい”と思われる国になるといい。」
とコメントを寄せているのが嬉しかった。

お風呂から上がった母が
ラジオにかじりついている私を見て
「あれ?ラジオつけてるのん?」と言うので、
「ラジオもなかなか面白いやん」と高飛車にコメントしておいた。