ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

温和なファックさん

『三人姉妹』にF・ジャパンさんという出演者がいる。
Fは、ファックの略なのだ。
ファック・ジャパン。過激な名前だ。
自己紹介では「愛情をこめて『ファック』と呼んで下さい」と挨拶していた。

名前とは裏腹に、ファックさんは物腰が柔らかい。
役柄のせいもあるのだろうか、演技もとても丁寧だ。

今日はそんなファックさんの過激な一面を見た。
稽古中、腕から流血していたのだ!!

けど温和なファックさん、騒ぎにならないように
さりげなく首に巻いたタオルで隠したり
台本でバタバタ叩いている。

どうやらカサブタが剥けたらしい。
前から見ていた大木氏が「ティッシュあるよ」と貸してあげた。
ファック氏「ありがとう」と受け取るや、
傷口をゴシゴシこすり始めた。
ヒエ~!!それ、痛いんちゃうの?!
おかげで出血は治まり、ミが見えた。
後に残ったのは台本の血痕。
それもティッシュでゴシゴシ拭いていた。

Tシャツが破けている原因が分かった気がする。
私の中で、温和なファックさんが
無頼漢なファック野郎に変わった瞬間だった。