忘れたと言いながら、思い出してみる。
打ち明けられて泣いた秘密。
それは「私、ペチャパイやねん」という告白だった。
あれはHちゃんの家で、シリコン入りのブラジャーを見せてもらった日だ。
「感触は本物と変わらないけど、結構重いのね」
などという語り合いから発展したのだ。
Hちゃんは「私、Aカップやねん」と、オンオン泣いた。
私も「そんな事、気にしんときぃ」と言いながら、つられて泣いた。
確か3人で飲んでいて、皆で泣いた。
そんなHちゃんは今、双子のお母さんだ。
立派に母乳で育て上げたらしい。
すごいぞHちゃん。
見かけがどうであれ、立派に役目を果たしたやん。
こんな風に、私に秘密を打ち明けてくれた人は
いつの間にか全然関係なく、幸せになっている。
必ず必ず、いい日は来るよ。
その後、同じものを買ったけど、
やっぱり重くてシリコンを取り出して使っているのは
私だけの秘密です。