ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

祇園祭の歴史と心を学ぶ

祇園祭山鉾連合会の研修講座のため、金剛能楽堂へ。
まず、狂言の『鬮罪人』(くじざいにん)を鑑賞。
これは、祇園祭の当番になった主人が
(今年の山鉾の趣向をどうしよう)
と相談する物語である。
結局、地獄の風景に決定する。
クジ引きで鬼が太郎冠者、
罪人が主人に当たってしまう。
早速稽古を始めるが、太郎冠者が調子に乗って主人を打ち据えるのだ。
主人が怒り、町内の人が止める様子が、
先日の『僕の子育て』の性欲君が大木氏に止められる姿とダブり、笑えた。

2部は、藝能史研究会の山路興造先生の講演。
応仁の乱以前は、山鉾を白川・西陣大山崎からも出していたとか、
南北朝時代には女曲舞師を奈良から呼んでいたなど、
あまり語られない史実を話してくださった。

昔の祇園祭は、毎年の趣向も変え、地区も限定せず、演者を他所から呼び
かなり自由な雰囲気だったのだなぁ。

八坂神社の宮司もおっしゃっていたけれど、お祭りって『神人和楽』
神様も人も仲良く楽しめるのが基本だもんね。