ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

座布団で知る、京都の奥深さ

数年前のことがずっと気になっていた。

某社長さんのところに先輩と共に伺った時のこと。

畳に座布団が2枚並べられていた。

社長から「どうぞお座りください」とうながされて、

「ありがとうございます」と座布団に座った。

でも先輩は座布団に座らない。

私も慌てて座布団から降りた。

 

商談は弾んだが、結局最後まで、その座布団は役目を果たさず、並んでいるだけだった。

 

京都人として、あの場での正解は何だったのだろう?

最近になって先輩に聞いてみた。

「どうしたら座ったんですか?」

先輩がおっしゃるには「社長さんにもう一回勧められたら、座った」

へぇぇぇぇ~‼

 

それを京都人Bさんに言ってみた。

「うん。その理屈は分かるわ。私もそうする」

へへぇぇぇぇ~‼

 

別の京都人C君に言わせると

「それは、後で陰口を言う、または、言われないための行動や。

こちらから”あの社長さんは気が利かへん”とも言えるし

あちらから”あの子ら、すぐに座布団座ったえ”とも言われへん」

へへへぇぇぇぇ~!!

 

ほな、座布団の立場は⁈

座るのは、野暮なの⁈

「野暮やないで。座ってもかまへん。そういう人や、と思われるだけや」

わ!分からん!

分かる人にしか分からん!奥深すぎる文化や!