ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

市原悦子さん

市原悦子さんの訃報をニュースで知る。

まんが日本昔話で小さい頃から聞きなれた特徴的な声。
”おばさん”や”家政婦”として王道となった外見。

とても個性的なのに、日本のどこにでもいそうな存在だった。

市原さんの舞台を一度拝見したことがある。
その役の人生を「転がって、転がって・・・」とコロコロした声で正面ぶりで語っていた様子が、今も目に焼きついている。

市原さんを始め、白石加代子さんや松坂慶子さんなどの演技について時々
「あれは上手なんか?」と聞く人がいるけれど、
その人自身、嘘をついていないなら、正しい表現なのだ。
それぞれの人生の深みがこもっていて、他には真似できない世界なのだ。

そんな女優さん達を尊敬するし、私もそんなおばさんになりたいと思うのよ。
ありがとうございました。ご冥福をお祈りします。