南河内万歳一座の、河野洋一郎さんの訃報を聞きました。
肝硬変で救急搬送されて、その日のうちにお亡くなりになったとのこと。
ジロさんとは、劇団そとばこまちに在籍時代、南河内万歳一座との合同公演『九月の昆虫記』公演でご一緒しました。
声がハスキーで、佇まいが少し寂し気で、笑顔が人懐っこい、渋い先輩でした。
阪急電車の行き帰り、時々一緒になって、お話していただきました。
梅田のホームでも煙草を吸っていたのを覚えています。
ご実家が花屋さんで、「ガーベラ、かわいいんだよ」としゃがれ声で笑っていました。
長岡京市の花屋さんに伺ったこともあるなぁ。
東京まで『カラマーゾフの兄弟』公演を観に行きました。
そう、ファンだったのです。
『九月の昆虫記』で満員電車のシーンがあって、シーン中にどれだけジロさんのそばに行けるか、毎回がんばってたなぁ。
あの頃は色々ツラいことが重なった時期だったので、ジロさんの存在にとても救われました。
今年も誕生日にメッセージをいただいて、まさか体調が悪いとは存じ上げず、
「一歩進んで二歩下がる。下がった分、弾みがついて良い年になりますよね」
とお返事していたのでした。
まさかお別れの年になるとは…。
ご冥福を、と言うまでまだ気持ちが整理できない。
寂しいです。