ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

ジロさん

南河内万歳一座の、河野洋一郎さんの訃報を聞きました。

肝硬変で救急搬送されて、その日のうちにお亡くなりになったとのこと。

news.yahoo.co.jp

 

ジロさんとは、劇団そとばこまちに在籍時代、南河内万歳一座との合同公演『九月の昆虫記』公演でご一緒しました。

声がハスキーで、佇まいが少し寂し気で、笑顔が人懐っこい、渋い先輩でした。

阪急電車の行き帰り、時々一緒になって、お話していただきました。

梅田のホームでも煙草を吸っていたのを覚えています。

ご実家が花屋さんで、「ガーベラ、かわいいんだよ」としゃがれ声で笑っていました。

長岡京市の花屋さんに伺ったこともあるなぁ。

東京まで『カラマーゾフの兄弟』公演を観に行きました。

 

そう、ファンだったのです。

『九月の昆虫記』で満員電車のシーンがあって、シーン中にどれだけジロさんのそばに行けるか、毎回がんばってたなぁ。

あの頃は色々ツラいことが重なった時期だったので、ジロさんの存在にとても救われました。

今年も誕生日にメッセージをいただいて、まさか体調が悪いとは存じ上げず、

「一歩進んで二歩下がる。下がった分、弾みがついて良い年になりますよね」

とお返事していたのでした。

まさかお別れの年になるとは…。

 

ご冥福を、と言うまでまだ気持ちが整理できない。 

寂しいです。

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