ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

想流芝居

想流私塾の塾長は北村想さんなので、本番を観にいらっしゃる。
本番前の、ひと言で、ご自分が住んできた家をお話された。
一戸建てだったり、ワンルームマンションだったり。
「それなりにブームになった時もあるんだよ」
などとおっしゃる。

戯曲を書く人にとっては、励みになるかもしれないなぁ。

北村想さんの戯曲に書かれた台詞は、私の演劇の原点でもある。
そんなことを思い切って言ってみた。
演劇論の話。
「『Duck Soap』だね」とおっしゃった。

『Duck Soap-家鴨(あひる)石鹸あるいはセリフを覚えたあと役者 は何をするかという問いをめぐる土曜日の黄昏と夜と夜中』

その本には「セリフを覚えた後、役者は台詞を忘れる」とあった。
想さん「あれは要するに、相手のセリフを聴け」ということなんだよ。

そんな告白をしてしまったから、本番前に妙に緊張してしまった。
「セリフを忘れそう」と楽屋で言ったら
ごまのはえ氏に「だって忘れるんでしょう?」と言われた。
そ、そうでした。
新鮮にやってきます!