ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

僻地マニアに惑わされるの巻

阪急電車で台詞を覚えようと本を広げていると
前に座っているご婦人2人組みがにぎやかに写真の束を見ている。

A婦人「これが鹿。目がかわいいでしょ」
東京の言葉だ。
A婦人「この添乗員さんとは3回目でね。」
B婦人「あらあなた、3回もガラパゴス行ったの?」
A「違うわよ。私、僻地マニアだから来てくれる添乗員さんも決まってくるのよ。この添乗員がのん気でさぁ・・・」

トランジットの時、降りてはいけない機内から自分だけ出てしまって、つたない英語で入国と出国手続きをして、また飛行機に戻った様子を話す。
A「出発10分前に汗かいて戻ったのに、その添乗員たら全然気がついてないのよ~!」

そんな間に
B婦人「あら?次何駅?」とキョロキョロ。
A婦人「次、どこで乗り換えるの?」
B婦人「十三よ」
B婦人、目の前に立っている私に「次、何駅なの?」と聞いてきた。
私「まだ高槻を出たところです。次は茨木です」

そしてまた、僻地話。
A「砂漠に行く時は折りたたみ傘必須よ」
B「なんで?」
A「砂漠でおトイレする時、目隠しに使うのよ」

そこから、死ぬ時は餓死がいいだの
自分はエンディングノートを書いているだの、興味深い話が満載。

こちとらもはや台本を覚えているどころではない。

B「あら、ここ何駅?」
私「茨木を出たところです。次は淡路です」

私は淡路で乗り換えなのだ。
でも、あれ?淡路で止まらない。

B「次、何駅?」
私「ごめんなさい。これは特急なので次は十三です」

ご婦人の話を聞いている間に、私が乗り換えを間違えてしまった。

A「あなた、知らない人に話しかけるなんて図々しいわね。ごめんなさいね。」
私「いえ」
B「いいのよ。私、東京の田舎のおばちゃんなんだから」
A「そうそう。大阪のおばちゃんて、”飴”のこと”飴ちゃん”って言うのホント?」
私「はい。言います」
A「あらやっぱり。カバンに飴を入れるためのポケットがあるんだってさ」

そんな話をしながら降りて行った。
あのおばちゃん達はどこに行ってもやっていけるやろうな。
私は関係ないのに、遠回りして稽古場に行く羽目になって、なんか巻き込まれ感満載。
ちなみに私は”飴ちゃん”のこと、”飴さん”って言いますけどね。