ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

エミちゃんとM-1

2020年のM-1を観る。

漫才の日本一を目指して、最終10組が競う。

去年は、時代を反映して、ボケを否定しないツッコミとか、おかんの欲しいモノを探すネタとか、伝統芸能のリズムとか、新しくて平和な漫才が花盛りだった。

今年はそのリバウンドなのか、犯罪を自慢したり、相方をどついたり、無秩序に暴れたり、どちらかと言うとブラックな漫才が多かった。

 

気になるのは、エミちゃんのこと。

2年前のM-1までは、審査員の上沼恵美子さんも辛口だった。

ミキに「ファンやわぁ」と言ったかと思うと、舌の根の乾かぬうちに別の組に乗り換えたり、好みじゃない漫才にはダメ出しをしたり。

でも、その内容も納得できた。漫才師の先輩として、本気で採点してるのね、と思った。

そこまで含めて、ショーだった。

 

2年前、打上げでストロングゼロを飲みすぎた2人がエミちゃんをおばはん呼ばわりして炎上後、エミちゃんの審査が甘くなった気がする。

今年は90点台がほとんどだった。

他の審査員が85点をつけても「他の人は厳しすぎます。私は面白かった」と、ホメ口。

出場者も審査員も男性ばかりの中で、女性として、おばはんとして、あかん時は「面白ない」ってほえてほしいなぁ。

 

3年前に出場したマヂカルラブリーもエミちゃんに酷評されたらしい。

「覚えてなかった。ごめんね」って謝るのも込みで、感動的な逆転人生ドラマになったのは良かった。

けどできることなら、エミちゃんは彼らの登場から仏頂面をキープして、憎まれ役を引き受け、最後に「あんたらアホやろ。おもろいよな」と最高の賛辞を贈ってくれたらよかったなぁ。

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