2020年のM-1を観る。
漫才の日本一を目指して、最終10組が競う。
去年は、時代を反映して、ボケを否定しないツッコミとか、おかんの欲しいモノを探すネタとか、伝統芸能のリズムとか、新しくて平和な漫才が花盛りだった。
今年はそのリバウンドなのか、犯罪を自慢したり、相方をどついたり、無秩序に暴れたり、どちらかと言うとブラックな漫才が多かった。
気になるのは、エミちゃんのこと。
ミキに「ファンやわぁ」と言ったかと思うと、舌の根の乾かぬうちに別の組に乗り換えたり、好みじゃない漫才にはダメ出しをしたり。
でも、その内容も納得できた。漫才師の先輩として、本気で採点してるのね、と思った。
そこまで含めて、ショーだった。
2年前、打上げでストロングゼロを飲みすぎた2人がエミちゃんをおばはん呼ばわりして炎上後、エミちゃんの審査が甘くなった気がする。
今年は90点台がほとんどだった。
他の審査員が85点をつけても「他の人は厳しすぎます。私は面白かった」と、ホメ口。
出場者も審査員も男性ばかりの中で、女性として、おばはんとして、あかん時は「面白ない」ってほえてほしいなぁ。
3年前に出場したマヂカルラブリーもエミちゃんに酷評されたらしい。
「覚えてなかった。ごめんね」って謝るのも込みで、感動的な逆転人生ドラマになったのは良かった。
けどできることなら、エミちゃんは彼らの登場から仏頂面をキープして、憎まれ役を引き受け、最後に「あんたらアホやろ。おもろいよな」と最高の賛辞を贈ってくれたらよかったなぁ。