友達A嬢はプードルを飼っている。
黒いプードル(ジャッキー)をかわいがって
犬中心の生活を送っていたが
茶色いプードル(メイ)も飼い始めた。
「だって欲しかったんやもん」
という犬好きの気持ちは私には理解できない。
でも彼女は2匹に十分な愛を注いだ。
ジャッキーの焼きもちに悩まされながらも
「一生分の愛をもらってる」と幸せそう。
「この子たちを失うなんて考えられへん」と言い、
私もその時を心配していた。
ジャッキーは去年、亡くなった。
昨日、メイの具合も良くないことを聞きながら2人で歩いている時
A嬢の携帯に家族から「メイが死んだ」とメッセージがあった。
16年の思い出が走馬灯のようによみがえる。
家に遊びに行った時、A嬢を取られるかと敵意を抱かれ、私に体当たりしてきた時のこと。
A嬢が好きすぎてA嬢が一歩歩くたびに足の間を8の字かいて回っていた様子。
思わずA嬢の背中をポンポン抱えると
「私は大丈夫。それより姪っ子が悲しむのが辛いねん」
と言っていた。
人生のほとんどを犬と過ごした姪っ子ちゃんがあまりに嘆くので、家では話題も憚られ、A嬢も十分に悲しめないらしい。
自分が主役になれない立場になったのね。
大人になるってこんなことなのかなぁ
と、しみじみ16年の歳月を感じたのでした。
写真はトルコのワンちゃんと飼い主クン達。
なんだか大人びています。