ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

追悼 ジャッキー

ジャッキーと言っても、本日引退宣言を否定したジャッキー・チェンではありません。

Aちゃんの飼い犬、ジャッキー(プードル)が亡くなった。
15歳だった。
私はジャッキーがAちゃんの家に来た時から知っている。

ペット屋さんで虐待されていたらしいジャッキーは
救い出してくれたAちゃんが好きでたまらなかった。
いつもAちゃんの顔を見ていないと気が済まない。
朝も夜も一緒。
部屋では、Aちゃんが歩く足の間を、8の字を描きながら移動する。
Aちゃんがお風呂やトイレに入っても、ドアの前で待っている。
散歩中はAちゃんの顔を見上げるので、何度も川にはまったとか。
私が遊びに行ってソファに座ると、助走をつけて何度も体当たりされた。
Aちゃんが取られると思ったのかなぁ。

Aちゃんが「ジャッキーの愛情が重すぎる」とこぼすくらい、
Aちゃん命の犬だった。

ジャッキー、ここ数日は水も飲まず、虫の息だった。
「お医者さんに行って酸素マスクや点滴をしてあげたいけど、お金がかかりすぎる」
と言うので
「父の場合も、ホスピスで点滴はしなかったよ。酸素マスクも自分で外してた。
今の終末期治療はまた変わってるで。自然に逝かせてあげるのが楽なんよ」
と言うと

「犬と人間を一緒にして・・・」と言う。
「大切な存在が命を失う意味は一緒やで」と慰めたけど
もしかしたらAちゃんは逆の意味で言うたのかもしれへん。