ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

梵唄鉦聲

平成女鉾清音会、3/20(日)の奉納囃子に向けての稽古。
鉦の音が心に沁みてしょうがない。
太鼓を叩きながら、涙が止まらなくなってしまった。
いつもは「元気に!」と練習しているが
囃す人や聞く人の気持ちでこんなに音が変わるんやなぁ。

いつも囃子を見守ってくださるK先生に教えていただいた。
読経のひとつ、「声明」は「梵唄」(ぼんばい)とも言う。
声明の節目には鉦の音「梵唄鉦聲」(ぼんばいしょうせい)が奏でられる。
金属の音は大自然と融和して阿弥陀様を通じあの世へ届く。

祇園囃子の鉦の音は、非業の死を遂げた人
亡くなった人への鎮魂の音である。


20日の囃子は、常の奉納囃子とはまったく違った音になると思います。
天に伸びて、志半ばにして亡くなられた方々を慰められますように。
地に広がって、被災地で闘う人々に祈りが届きますように。