ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

栄ちゃんの歩み

父が2泊して、帰って行った。
2泊目は、地域で入っていたソフトボールチームについて語った。

入ったきっかけは、妹の授業参観だったそうだ。
「たまには父親らしいことしたって」と
母に頼まれ日曜参観し、
その日の父兄ソフトボールの試合に
革靴と麦藁帽で出場したらしい。

打順や守備を考えている同学年の父兄に対し
「わし1番でヒット打ってくるさかい、8人で打順決めといて」と宣言し、
相手のピッチャーと審判には
「わし打つさかい、頼むから怪我だけはせんといてや」と注意し、
その通りピッチャー強襲のライナーを打ったそうだ。

娘達は、父親がそんな華々しいデビューを飾っていたとはついぞ知らなかった。
家庭では反抗期の娘に囲まれ、
妹など、玄関の音で父の帰宅を知ると、自分の部屋へ逃げていた。

父はその後、地域のソフトボールチームの監督を務め、
市の大会で優勝に導いたらしい。
いやぁほとんど知らなかったわ。

そんな父も、私の活動にはほとんど興味を示さなかった。
先日の『三人姉妹』は、人生2度目くらいの観劇だった。
自分の野球観を話している時に
「千栄の劇と一緒や」と形容したのが、とても新鮮だった。
こんな歩み寄りがあるなら、お互い年を取るのも悪くない。