ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

記憶のブラックホール

「今までで会心の演技が出来たのって、どういう時ですか?」
と、ラガーマンのT君に聞かれた。
「そうやなぁ。うまくいったときは、大概覚えてないのよ」と答えた。
後になって(あれ本当に私がやったのかなぁ?)って思う事が、たまにある。

T君「それ分かる!僕も会心のトライをした時の記憶がないんです。
ボールを受け取った後、ゴールにタッチするまでの何十秒か
相手のディフェンスが止まって見えた事しか覚えてないんです」と言う。
でも平尾誠二さんは自分のゲームをはっきり覚えてるらしいんです。
それで落ち込んでたんですよねぇ。
ところが、オールブラックス出身のジョン・カーワンが
『自分のトライはほとんど覚えてない』って言ってて、
(JKと一緒や!)って嬉しかったんです。

そうよね。
あまりに集中してる時って、記憶能力がストップするのかなぁ。
こうやって時々気を失いながら、私達は人生を送っていくのかしら。
でもそれが、生きてるって感じる瞬間でもあるのだ。のう。

そんなT君は、最近「機長」と呼ばれているらしい。
その理由は、ちょっとここでは言えない。
じゃあ書くなって話だけど、あまりにおかしくて
いまだに思い出し笑いをするくらいなので、
忘れないようにここにメモさせてもらいます。