ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

葉っぱが一枚あったとさ

人に会うので、デパートの化粧品コーナーに寄った。
お試しコーナーの口紅を探していると、中から店員さんが出てきた。
朝から口紅を塗ってない事を見破られ、怒られた。
「唇も日焼けするのよ。油断しちゃダメ!」
唇用の美容液をカウンターから出してくれた。

口紅を塗ってもらいながら、色々説明を聞く。
「あなたみたいな唇は、最近希少」らしい。
「今の人は、もっとぽっちゃりした唇をしているのよ」
これは、人類的な変化だそうだ。
流行だからって、そんな事あり得るのだろうか?

「でもね、あなたのタイプの唇には、いい点があるの」
「年を取っても、垂れてこない」と言われた。
う~ん。微妙なメリットだなぁ。
できることなら私も、お布団みたいな唇になりたい。
上ではぜられるような、ふっくらしたやつ。

「ありがとうございます」とデパートを飛び出し、無事に用事もすませた。
帰り道、ウィンドウに映った自分の顔を見て、ギョッとなった。
店員さんの描いてくれたリップラインは、一回り大きい。
オバケのQ太郎か、あたしゃ。
やっぱり薄い顔には元のパーツが、バランスがいいわ。