ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

桜空

夜ご飯を食べた後、
中国茶をポットに入れ、おやつをかばんに詰める。

今日は夜桜を見るのだ。
向かったのは植物園。
今夜はライトアップ、21時まで開いている。

夜の植物園は、しかし、人だらけだった。
「じゃあひと言言ってくれたらいいじゃん」と喧嘩する標準語のカップル。
「しだれ桜」を「しなだれ桜」と言い間違え、ゲラゲラ笑うおばちゃんグループ。

ベンチもあいていない。
仕方なく、一本の桜の根元に腰を下ろす。
熱いお茶を飲み、見上げると星空ならぬ、桜空。
重そうに闇に浮かび上がる。

不意に、喜びの塊みたいなものが湧き上がってきた。
(あぁ、なんか幸せ~!!)と思った。

帰り道、知り合いにあった。
平安神宮の桜を見たら、植物園の桜なんて、(ふ~ん)やで」と教えてくれた。
わぁ、まだまだあるのだ。
幸せ~。