2021年の紅白歌合戦は、最早紅白ではなく、「カラフル」がテーマ。
オープニングの楽屋前始まりの盛り上がり欠け具合に、(大丈夫か?)と心配になる。
1曲目のLiSAには荷が重すぎたけれど、郷ひろみが、不安を吹き飛ばしてくれた。
それにしても、グループの多い事。
46だらEXILEのブラザーだら新旧ジャニーズだら韓国のセクシー団のオンパレード。
大勢で踊って、次々と歌う人が交代して、目先の派手さはあるけど、感動が薄い。
一曲を起承転結つけて歌うスタイルが先細り、自分の出番を張り切って歌う文化になっていくのか…。
そして若者の歌う歌が、暗い。
欅坂46の♪リンチパーティー♪とか、まふまふの♪命に嫌われている♪とか、
いやいや、そんなに追い込まないで。
あいみょんの♪愛を知るまでは死ねない私なのだ♪とか、布袋の♪もしも毎日が幸せだらけならきっと我慢できないはずさ♪くらいの強さを持てない世の中なのかしら。
演歌方面が、けん玉・半分ビデオ・大泉洋のカラオケ・廊下からの中継と、歌をじっくり味わえないのも、残念だった。
オリンピックの開会式をパロった、劇団ひとりのコントから、マツケンサンバへの流れ辺りから、息をつかせぬ音楽の応酬。
平井大さん、ずっと「パートナー」という発言をして、男同士のラブかな?と思っていたら♪一人はできの悪い男で、もう一人はお転婆なプリンセス♪との歌詞が出てきた。
紅白のテーマが「カラフル」だけに、(あ~せっかくなら、男とかプリンセスとか、はっきりさせない方がよかったのに)、と思った。
ミレニアムパレードと声優さんの曲、新しかった。
藤井風さんは歌い方がオリジナルラブに似ているな、と思った。
薬師丸ひろ子さんの「Wの悲劇」の編曲、松任谷正隆バージョンは、一瞬五輪真弓さんの『恋人よ』の前奏かと空耳した。
東京事変の『緑酒』は、オリンピック開会式でゴタゴタした件やMIKIKOさんの事を考えてしまった。
途中や最後、赤と白の投票が行われて
「いや、合戦やるんかい、カラフルと違うんかい」という気持ちが
「マラソンを沿道で応援してほしいんかい、コロナで無観客と違うんかい」みたいなジレンマと重なった。
そして実家で、あまりに一生懸命見ているので、母に
「あんた動かんとジーっとテレビ見て、エコノミー症候群になるよ」と言われた年末でした。