マンションの理事会。
今回は次の期の理事候補も集合し、新しい役員を決める。
会議の開始と同時に、年配の女性が手を挙げた。
「私74歳ですねん」を皮切りに、年末にお尻から大量に血が出たこと、コロナに遠慮して救急車を使わずにタクシーで京大病院へ行ったこと、一度は帰されたこと、その後倒れて、再び京大病院へ行ったら、ひどすぎてお医者さんにも泣かれたこと…
など、新旧理事15人の前で詳細に話しだす。
「皆さんから見たら、『歩けてるやん』思いますやろ?せやけどちゃいますねん」と、1人暮らしのこと、兄弟の面倒を見ていること、血がたくさん出たこと、お医者さんにも泣かれたこと(2回目)など、個人情報を切々と…。
コロナ対策のため、窓を開けた寒い部屋での突然の演説に、面食らう。
要するに「理事はできない」ということのようだ。
この一年、私が理事として参加したカロリーより、
彼女がこの15分で訴えるカロリーの方が高いくらい。
結局、「調子の良いときに理事会に参加する」、ということで同意された。
あ、それでいいんや…。
その後、発言の中に嘘が含まれていた、と管理会社からの通知がポストに入っていた。
どこかで見た話やなぁ…。