「Moonlight Club」の作品にいつも登場する”ひろみ”ちゃんは、いつもちょっとトボけている。
「わだかまりが残る」を「わかだまりが残る」と言ったり
「ハロウィーン」が出てこなくて、「ハラウィーン」から順にラ行をたどったり
いい雰囲気になると、話を聞くよりギターを爪弾いて、いい雰囲気の曲を奏でようとする。
しゅん子につっこまれながらも、みんなから愛されるキャラクター、ひろみちゃん。
私の友人A嬢は、ひろみちゃんにちょっと似ている。
特にA嬢を意識してひろみちゃんが生まれたけではないけれど
A嬢を知っている人は、観劇後、「A嬢みたい」と感想をもらす。
先日、”ひろみちゃん"役の原田博行氏がA嬢のお見舞いに訪れた。
「ドッペルゲンガーや」と、A嬢はワクワクしながら面白がっていた。
ひろみちゃんやA嬢の数々の逸話を話した翌日、
A嬢が「なぁ、ひろみちゃんのことみんな”あほ”って言うてたけど、わたしも”あほ”なん?」
と聞いてきた。
ーいやいや、関西弁で愛を込めて「あほ」やん。
A嬢が涙目になっている。
―う~ん、じゃあ、世の中を「かしこ」と「あほ」に分けたら、A嬢はどっちやと思う?
A「え?2択なん?」
―あほかかしこか、言うたら「あほ」やろ?
A「まぁ、そうかな」
―大丈夫。A嬢は品のある”あほ”やから
A「ほんなら、チエちゃんはどっち?」
―私?私は中間かなぁ?
A「2択とちゃうやん!」
私の経験では、”かしこ”の人は自分のことを”かしこ”と言わない。
”かしこ”の人ほど、自分のことを”あほ”と言う。
おそらく世の中の広さを知っているから。
”あほ”の人は”あほ”と呼ばれると嫌がる。
だから「中間」て言う私も”あほ”やねん。”あほ”でええやん!