ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

アホかカシコか

「Moonlight Club」の作品にいつも登場する”ひろみ”ちゃんは、いつもちょっとトボけている。

「わだかまりが残る」を「わかだまりが残る」と言ったり
ハロウィーン」が出てこなくて、「ハラウィーン」から順にラ行をたどったり
いい雰囲気になると、話を聞くよりギターを爪弾いて、いい雰囲気の曲を奏でようとする。

しゅん子につっこまれながらも、みんなから愛されるキャラクター、ひろみちゃん。

私の友人A嬢は、ひろみちゃんにちょっと似ている。
特にA嬢を意識してひろみちゃんが生まれたけではないけれど
A嬢を知っている人は、観劇後、「A嬢みたい」と感想をもらす。

先日、”ひろみちゃん"役の原田博行氏がA嬢のお見舞いに訪れた。
ドッペルゲンガーや」と、A嬢はワクワクしながら面白がっていた。

ひろみちゃんやA嬢の数々の逸話を話した翌日、
A嬢が「なぁ、ひろみちゃんのことみんな”あほ”って言うてたけど、わたしも”あほ”なん?」
と聞いてきた。

ーいやいや、関西弁で愛を込めて「あほ」やん。

A嬢が涙目になっている。

―う~ん、じゃあ、世の中を「かしこ」と「あほ」に分けたら、A嬢はどっちやと思う?
A「え?2択なん?」
―あほかかしこか、言うたら「あほ」やろ?
A「まぁ、そうかな」
―大丈夫。A嬢は品のある”あほ”やから
A「ほんなら、チエちゃんはどっち?」
―私?私は中間かなぁ?
A「2択とちゃうやん!」

私の経験では、”かしこ”の人は自分のことを”かしこ”と言わない。
”かしこ”の人ほど、自分のことを”あほ”と言う。
おそらく世の中の広さを知っているから。
”あほ”の人は”あほ”と呼ばれると嫌がる。

だから「中間」て言う私も”あほ”やねん。”あほ”でええやん!