継ぐこと・伝えること50-その2
狂言×演劇『呼声』を観に、京都芸術センターへ。
茂山家の千五郎さん、正邦さん、茂さんによる『呼声』上演の後、
それをモチーフにごまのはえ氏が書き下ろした、
ニットキャップシアターによる、小劇場版『呼声』
もとのネタは、ずる休みした太郎冠者を呼びに来た主人のカラッとした話だけど
ごま版新作はまったくもってじっとり。
セックスレスの夫の性欲を呼び出す話になっていた。
会場は何とも言えない雰囲気になっていたけど
それも含めて非常に面白かった。
単なるきれいなパロディより、記憶に残る作品となるに違いない。
その後、シンポジウム。
「舞台芸術としての伝統芸能」について。
狂言は代々受け継がれ、再演されることを前提に作られている。
狂言師はそれが上演できるように幼いころから鍛えられる。
演劇は基本的に、誰がやってもできるものを想定していない。
状況によって台本も変更するし、演出も変える。
その役者にしかできない作品を見せる。
狂言はこのまま江戸時代にタイムスリップしても通用するだろうけど
演劇は無理かな?
草食男子も、現代ならではの話なのかな?