ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

寒椿のワナ

「正義の味方」で上演した
「寒椿となわとび」は
長縄跳びをしている赤い服の女の子が
女性になって、老婆になってポトリと落ちる
印象的な作品。

そして2分という超短編
私は陰から香川倫子嬢と
わらべ歌(っぽい新作)を歌っているのだが
危険がいっぱい潜んでいる。

危険その1
最初、長縄を使って実際に試してみた。
久しぶりに回す長縄は空気抵抗や腕の回し方によって
一定のリズムを刻めない。
音響さんが生で録音した縄のテンポも、ゆらぎがあった。
一定のところを抜き取って、編集してもらった。

危険その2
楽屋で隣の岸部孝子さん(劇団太陽族)が
微妙に違う歌を歌う。
♪さぁ おいで♪を
♪はい どうぞ♪
と口ずさんだりして私を混乱させる。
「女優潰し」と恐れられていた。

危険その3
陰マイクで歌っていると、色んな音を拾ってしまう。
陰口はもちろん、
ちょっと噴出した鼻息も数倍になってホール中に伝わる。
香川嬢と二人で歌っていると、気持ちが伝染して
面白いテンションになるのを抑えるのに必死だった。

そんなこんなで、とても楽しい作品だった。
跳んでいた出口弥生嬢は、
ちゃんとしっとり演じていたけどね。