ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

新嘗祭でカンダタ気分

八坂神社の新嘗祭に、
平成女鉾清音会の代表として参加。
新嘗祭は、今年の収穫を感謝する、八坂神社でも大きな神事だ。

当日はスーツを着なくちゃ。
立ったり座ったりするから、荷物は小さくまとめなきゃ。
などと準備万端、厳かな気持ちで臨んだ。

境内にしつらえたパイプ椅子に座っていたら
香水をプンプンさせた親子が後ろに座って来た。
「ここ、いいですか?」と私の右横の椅子に
ルイ・ヴィトンのバッグと紙袋をドサッと乗せた。
うぅ、どう見ても、私の持ち物に見える。

そのうち、舞殿で神楽舞が始まった。
「すいません、すいません」と私の左隣にダウンを来た2人組が座って来た。
明らかに観光客。
「よく見えるわね~」などとペチャクチャ話しながら
デジタルカメラを取り出して、パシャパシャ撮影する。
恥ずかしい・・・。

でもここで「ここは氏子のテントなので、出て行きなはれ」と言うと
神さんは「そんなケチなことを言うな」とおっしゃるのではないか。
蜘蛛の糸が切れてしまうんではないかな。

(神さんは試練を与えはるるなぁ~)
などと、一人、
カンダタの苦悩を感じていたのでした。