ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

美容氏の君

幽霊役のシバリがなくなったので、髪を切りに高槻へ。

ちょっと遠い美容院だけど、担当のKさんはとても上手だ。
他の美容院で「短くしてください」とオーダーしても
「お客さんの生え方では不可能です」と言われた前髪やうなじの生え際を、
黙ってチョキチョキ実現してくれる。
そして崩れることなく何カ月もキープされる。

ただ、Kさんはあまり話をしない。
技術的なことを「です」「ます」調で教えてくれるくらい。
(無口な人なのかなぁ)と思っていた。

Kさんは去年、姉妹店からここに異動してきたのに、
あっという間に色んなお客さんの担当になったみたい。
「○番お願いしま~す。担当Kです」という声があちこちからかかる。

Kさん、そのお客さん達には「今日はどうする?」などとフランクに話している。
むす~っとしたお客さんを笑わせ、
自虐的なお客さんを慰め
わがままなお客さんの要望も「はいはい」と聞いてあげている。

よそのお客さんの様子を見ていると、(私とは楽しくないのかな~?)などと思ってしまう。
でも、私は話をするより、技に専念してほしいからな~。そんな事を考えるうち、なんだかKさんが源氏の君みたいに見えてきた。
色んな女性を渡り歩いては、喜ばせる。
女同士はちょっと牽制し合う。
そのうちシャンプー台(牛車)でこぜりあいでも始まるかもしれなくてよ。