ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

遺族会

父が最期に入院していた、緩和ケア病棟の遺族会に行く。
父が他界して、あわただしく退院した日から
11か月経って、再び訪れるとは思っていなかった。

今日集まったのは、去年の11月から今年の4月にかけて亡くなった患者の遺族だそうだ。
看護師さん達の顔ぶれも変わっていない。
精神的にも肉体的にも辛い職場だと思うけど、明るく温かく迎えていただき、ホッとする。

生前の患者さんの思い出をコメントや写真で辿りながら家族を紹介する。
その後、看護師さんによる紙芝居を見る。
逝ってしまった人に、手紙を書く。
その後の気持ちや今の生活について、看護師さんや参加者と話す。
看護師長やお医者さんの話を聞く。

ここのケアは本当にきめ細かい。
同じテーブルの奥さんは、「入院中から色々話を聞いてもらったので、主人が亡くなっても思ったほど気落ちしなかったのよ。(私って薄情なのかしら?)って思ったくらい。でも、時々ツボに入ると悲しくなるの」
と、大泣きしておられた。
つられて私も泣いた。
看護師さんが「今日は泣いてくださっていいんですよ。ティッシュも用意してますから」と言ってくれた。

ある娘さんが、「去年の今頃、落葉が積もっているのは知ってたけど、頭の上にこんなに紅葉しているのは気がつきませんでした」と発言していた。

死んでしまったら、カルテやデータは消去じゃないんやなぁ。
生き続ける私達には、ここから始まる気持ちや生活がある。
スタッフの皆様、入院中も退院後も、本当にお世話になります。
心をこめて、ありがとうございました。