ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

大人のお酒

B大学のY教授と会食。
先生の専門は民俗学
お祭の話、過疎の村の話、昔の話、競馬の話、興味深いお話がいっぱい。

例えば、五山の送り火の話。
「大文字」が代表的だけど、「妙」「法」「舟形」「左大文字」「鳥居形」とある。
そのうち「鳥居形」だけは、松ヤニを含んだ松を使うんだって。
長時間温めておいて点火しやすくし、時間になると火を持って走るそうだ。
若者は斜面の辺り、年長者は平らな部分を担当するらしい。
松明が一斉にバラバラと散って鳥居になっていく様子は面白いやろなぁ。
火の色が、鳥居形だけ少し青みがかったピンク色なのは、松を燃やしているせいらしい。

京都の送り火行事、
昔は「い」文字「蛇がとぐろを巻いたマーク」「一」文字など色々あったって。
それらは京都市に向けたものではなく、
それぞれの見せたい人達に向かって灯していたとか。
ロマンチックだわ。

食事をしたのは、昔の船着場。
すぐそばを流れる川を鯉が泳いでいました。
鱧やら冬瓜やら鮎やら丁寧に料理した旬の食材を戴いた。
締めは抹茶とお菓子。

大人の時間はあっという間に過ぎてしまう。
私は先日「もうしばらく飲まん」と懲りた日本酒を、再び戴いていました。
このシチュエーションで飲まないと、一生後悔しそうだったんですもの。
10日ぶりの日本酒は、落ち着いて戴くとやっぱりおいしうございました。