ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

桜情緒

先週実家に帰り、両親と桜公園に散歩に行った。
田んぼにネギ坊主があったり、遠くから見る山がピンクだったり、
のどかな春景色。

「そう言えば大河ドラマで、新撰組近藤勇が首を切られる時、
差し出した小川にアメンボやおたまじゃくしが泳いでいたよね。
(あぁ、生きてる間はこんな光景を愛でる暇はなかったなぁ)
って思ったんやんねぇ。」

と言うと、父が
「アメンボは泳いどったけど、そんな事言うてなかったぞ」と言う。

「イメージやん。その流れでその光景が映ったらそう思うやん!」
と言うと
「わしは、(何でわざわざアメンボ映すんやろ。時間稼ぎやな)と思っとったわ」
と言われた。
ガーン・・・
そんな風にしか思わへん人がいるんや・・・。

父は根っからの体育会人間で、
情緒と言うものをあまり理解しない。
私達が小さい頃から、ドラマを見ている横で
「嘘!嘘!これは嘘や!フリしてるだけやぞ!」と大声で邪魔されていた。
父的には、野球が見たかったという理由があるねんけどね。
こんな環境で、よくぞ演劇に携わる子供が育ったものだ
と、自分でもつくづく思う。

雨だったので、桜公園はしんみりしていた。
道は、花びらのじゅうたん。
影は、父と母です。