ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

金になる女

お札が今日から新しいモデルに変わるらしい。
樋口一葉は、五千円札に刷り込まれる。
この人は貧乏で苦労したそうだが、108年後に自分がお金になるなんて、思いもしなかったろうなぁ。
歴史の皮肉を感じる。

どうせ皮肉なら、お金に振り回された人たちを刷り込んだらどうかしら。
金色夜叉』の「寛一お宮」が万札、
『あぁ無情』の「ジャン・バルジャン」が五千円札、
『舌切り雀』の「大きなつづらを選んだおばあさん」が千円札、みたいに。

お金を見るたびに、(あぁこんな人生になってはいかん)と自戒し、大切に使うようになるかもしれない。
もしくは(こんなもんに振り回されてたまるか)と、金離れが良くなるかもしれない。

源氏物語』が二千円札に採用されたんだから、お話の登場人物もありでしょう。
でも、見るたびに虚しい気持ちになるお札も、やぁね。