ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

カメラの記憶

撮影帰りの車で、カメラマンの方の苦労話で盛り上がる。

 

フイルムカメラとデジタルカメラでは、気をつけることが違う。

フィルムの場合、光量の具合、ピントが合っているかなどは、現像しないと分からない。

たくさん撮ればフイルムのお金がかかる。

それに1つのミスが大変なことになる。

ある時、カメラマンのアシスタントが、撮り終えたフイルムを反対側に巻き上げてしまい、すべての撮影分が無に帰したことがあったらしい。その時は大がかりなセットを組んだ撮影だったため、やり直しに何千万円もかかり、真っ青になったそうだ。

 

デジタルカメラになると、その場で出来上がりを確認できるし、枚数の問題もなくなり、ずいぶん楽になったそうだ。

だが撮影後、データの管理には神経を使う。

以前、編集さんの手が静電気を帯びていて、データが一瞬にして消えたことがあるらしい。

予防には、できるだけ早い時点でバックアップを取り、SDカードを抜き差しする場合は手を洗ってから行う、と言っていた。

 

苦労して撮影した記録が消えてしまうなんて、想像しただけでも血の気が引くわ。

プロの世界は、見えないところで大変ねぇ。

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