ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

染井の守人

梨木神社の名水を水筒にいただこうと久しぶりに訪れたら

井戸の水をバシャバシャと撒いている人がいた。

「誰かがいたずらでもしてるのかな?」

自転車で近づくと、手で「下れ」と合図。

駐車場に停めてまた近づくと「水を汲みに来たんか?」と聞かれた。

「はい」と答えると

「ここに書いてあるけど、神社に頭を下げてから汲んで」とおっしゃる。

「あ、そうですね。ちゃんとお詣りしてきます」と答えると

「そこまではせんでええ。ちょっと頭を下げるだけでええから」との言葉を背に

本殿でお詣りして井戸に戻ると

「蛇口から水を入れるとお金をもらうから、御手水で流れてるところから汲んだらええわ」

と教えてくださった。

流水から水筒にお水を入れながら「前は行列ができていたけど、今日はすいていますね」と言うと

「神社は市や国が管理してると勘違いしてる人がいるけど、違うねん。マナーの悪い人が集まると、”気”も悪くなる。最近はこないして注意してるんや。『2度と来いひん』言うて帰った人もビデオ見たら翌日も来てるわ」など、話してくださった。

張り紙を見ると、”100円”と書いてある。

「じゃあ私も払います。」と竹筒にお金を入れた。

「来週、掃除するから良かったら来て」との声に案内を見ると、平日の午後だ。難しいなぁ。

 

そんな会話をしている間に、女性がやってきた。

その女性にも「頭下げて」「(水筒をすすぐのを見て)水の無駄遣いしないで」「お金入れて」と話をしておられた。

井戸の守り人も大変やなぁ。

もっと平和に”気”が良くなる方法があればいいのになあ。

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