ニットキャップシアターの『さらば箱舟』を観に、伊丹アイホールへ。
ガルシア・マルケス「百年の孤独」を下敷きにして
寺山修司が舞台化し、次に「さらば箱舟」として映画化したものを
今回ごまのはえ氏が脚色・演出するらしい。
前知識なしで寺山修司、分かりにくいかなぁと心配したけれど、
ごま氏が解きほぐしてくれたおかげですんなり入ってきた。
たくさんのエピソードが語られているけれど
大きな筋は愛の話。
肉体関係が結べない夫婦の、切なくて行き場のない生活。
それを見張る、閉じられた社会の目。
結婚式を控えた姉妹のシチュエーションも面白かった。
式よりも観衆にどう見えるかにシフトしていくデタラメな茶番劇。
独身女へ届けられた船乗りの遺骨も、深いエピソード。
そんな人々がうごめく箱舟は、他の宇宙にも浮かんでるかもしれない。
そこにやって来る死体、怖かったなぁ~。
箱舟がひっくり返されたみたいな、ひどい災害。
堕天使の血筋で百歳の処女も次の箱舟を産めるかもしれない。
それが現代の社会、
そしてワタシの姿、だったりして。
嗚呼、アンダーグラウンド・・・