ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

ホメ返し

チェーホフの御座舞』2幕で相手役をつとめてくれた澤村喜一郎氏は
お姉さんの多い家庭で育ったせいか、
「女性をほめる」
という、とてもいい習慣を持っている。

稽古期間中、ずっと
「かわいい」「きれい」
「美しいという字は、日詰さんと書くんですよ」
「昨日は流れ星に日詰さんの事をお願いしすぎて、寝不足なんです」
などと、ほめちぎってくれた。

途中、あまりにほめるのでうっとうしくなる時もあったが
どんなに疲れている時でも
「あぁ、かわいい女の子ばかりだなぁ」
と、ためいきと共に吐きだす姿勢には、脱帽した。

ほめてもらうばっかりでは悪いかなぁと
「さ、澤村君も、か、かっこいいよ」と言ってみたけれど
言い慣れてないので、どうも不自然になってしまう。
「思ってないことは言わなくていいです」というお言葉を甘んじて受けることにした。

私は人をほめると、なんだかパワーを使ってしまうんだけど、
彼は女性をほめることでエネルギーをチャージしているようだ。
すてきなことです。
つたない私のほめ口を、ここに記しておこう。

写真はテレビ出演時のもの。
左から
ごまのはえ
澤村喜一郎、
日詰千栄です。