ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

祭と女

夏にインタビューを受けたB大学の学生さんの取材が、卒業論文になったそうだ。

平成女鉾清音会にて、できたてホヤホヤをいただいた。
タイトルは「祭と女」~祇園祭りにおける女人禁制を事例として~
ひゃー!ストレート!
(これは気軽に読んではいけないぞ)と、覚悟を決めてじっくり読んだ。

第一章 女性と佛教の関係性
第二章 不浄思想が与えた女性への扱い
第三章 祭と女 排除されていく過程と時代背景
第四章 伝統と変化 これからの祭

う~ん。内容がすさまじい。
9世紀頃伝来した佛教では、女性の存在は「女であることが罪であり、地獄の使者、または悪人とされ、その存在は毒蛇より恐ろしいものである。また、身が穢れていることなどから、到底成仏し難いもの」だったらしい。
「江戸時代には、月経期の女性は人里離れた場所で2~3坪の板張りの忌屋で過ごし、普通の生活に戻る場合は川の水で体を洗った後、一度土間で食事をしてから座敷に上がり土間の端に敷物を敷いて一夜を過ごさなければならなかった」とか。

この宗教は国家の管理下に置かれ、
律令制から封建制度へ、国家体制の変化と共に四民平等や男女平等が否定された」と考察していた。

お祭りの女人禁制に関しても、文献を元に歴史を紐解いていた。
そして最終章、社会の変化と共に誕生、と『平成女鉾』が紹介されていた。
未来への希望のように期待されていた。

見た目はイマドキの美人な学生さんが、こんなにしっかり論文にしてくれるなんて。
恥ずかしいやら、嬉しいやら。
私もとっても勉強になったぞい。
「女であることが罪」だった時代の女性の分まで、
「女であることを誇り」にして生きたいね!