ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

ラヴィアンローズ

嵯峨嵐山でコーヒーを飲もうと喫茶店を探していたら、
薔薇の館の入口に看板を見つけた。

恐る恐る入ってみると、ハンチング帽のおじさまが毛筆を取っておられる。
隣で年配の夫妻(主に奥さん)が
「いやぁ先生にお会いできるなんて感激やわぁ」と、キャピキャピしておられる。

どうやらここの主人で、バラの大家らしい。
日本のコンクールで5度優勝し、イギリスでも1位になったとか。
バラの国際審査員もつとめておられるとか。

亀山寧さんとおっしゃって、元・国語の先生だそうな。
話しながらも達筆で、自著にスラスラ漢詩とサインを書いておられた。

メニューはバラ紅茶やバラ珈琲。
珈琲にバラのエッセンスと花びらが入っていた。
香りがバラだ。コクも深い。

お店には他にも、バラのフレグランスやバラウォーター、バラのタオルにバラのアクセサリーと、バラ尽くし。
庭にも瑞々しい花がいくつも咲いていた。
年に4~5回、咲かせるそうだ。

桃源郷ならぬ、バラ源郷に行った感じ。
帰ってくると夢みたいだけど、鼻に残った香りだけはしばらく抜けなかった。