ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

皇室気取り

『「祇園祭ユネスコ無形文化遺産登録プレ記念事業』に参加。
(↑2日目は、こんなタイトルになっていた)

今日は、祇園祭の染職懸装品について。
幕の種類や歴史について、1時間ほど講演があった。
江戸中期までは、「常に新しく、豪華にして、神様や皆を驚かそう」という風流の精神があったので、
それ以前の織物はほとんど残っていないらしい。

その後、観光バスに乗って川島織物セルコンへ。
懸装品の復元新調の説明を受ける。
新調と違って元の色を調査して再現するのが大変なのだとか。
工場見学の楽しかった事!
染め場の酸っぱい匂い。(一番難しいのはグレーだって)
体育館ほどの広さで織られる緞帳用の長~い織機。復元中の霰天神山前掛けに使われる、たくさんの糸。

博物館には川島織物の意地がいっぱい。
昔は、ひと山買い取って桑を育て、蚕を統一して糸を作り、品質を均一にした織物を作ったとか。
いい原材料が手に入らないために
「退色が予測できるものを後世に残すことはできない」
と縦糸を切ってしまった織りかけの豪華な織物(断機の訓え)などがあった。
「凝りだすと赤字になってしまう」という職人魂を存分に感じた。

皇室献上の織物や、皇室関係者が見学した写真なども見て
帰りの観光バスから手を振る私は
すっかり皇后さんの気分になっていたのでした。

*先日出演した、FM845ブログに記事がアップされています。
私の2009勝負浴衣がご覧になれますよ!