ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

山吹

遊劇体の『山吹』を観に、なんば精華小劇場へ。
泉鏡花が原作の戯曲です。
妖しい世界でした。

遊劇体は2回目ですが、
いつも舞台美術が印象的です。
袖幕がありません。
セットも最小限に削ぎ落とされています。

30(月)まで公演なので、ここからはネタバレ覚悟の方のみに。 ローソクに灯が点り、幻想的に始まる世界は
みるみる展開し
パッと蛍光灯がついて、舞台が掃除されました。
(え~っ?!)と思うくらい、いさぎよい終わり方でした。

「いさぎよい」と言えば、登場人物の女性の決断もキッパリしていました。
好きな人に自分の情熱を伝え
その人がグズグズしていると、
さっさと老人と祝言を挙げて去って行きます。

おどろおどろしい内容ではあったけど、
終演後はすがすがしい気持ちになりました。

この劇団を主宰するキタモトマサヤさんとは、次回『三人姉妹』でご一緒します。
熊ちゃんみたいな風貌には、色んな引き出しが詰まっておられるようで
とても楽しみです。